イギリス経済の奇跡

サッチャーさん以前のイギリスは、経済も社会もガタガタで「崩れ行く老大国」と呼ばれていました。
だが一人の偉大なリーダーが国をよみがえらせました。
ちょうど北海油田の開発も相まって、見事に老舗の再建となったわけです。

イギリスは金融ビッグバン以降、大変化を遂げました。
1986年10月、シティを中心に金融・証券制度の大改革が行われました。
この結果シティはものすごく活気づき、イギリス経済を引っ張っています。
ここ15年間ほどイギリスのGDPはずっとプラス成長。
イギリスの不動産価格がものすごく高くなっていると聞きます。
ちなみに世界で大金持ちが一番多く住んでいるところはロンドンだそうです。

一方、証券会社などにはすべて外資が入り、純粋なイギリスの証券会社は一社もないとのことです。
かつての日本の四大証券会社がすべて外資の経営になるようなものです。
テニスのウィンブルドン大会は、最も権威のある大会ですが、そこにはイギリスの選手は実力的にほとんど出場できません。
経済のウィンブルドン化現象といわれる所以(ゆえん)です。

日本も「経済の大相撲化現象」が起こりつつあるかもしれません。
日本人力士が皆無というわけではありませんが、外国人力士が大活躍。
ファンドの世界では、ちょうどこんな感じですね。
横綱はゴールドマンサックスなどの外資
しかし日本のファンドもそこそこ頑張っている。
いずれにしても優秀な人材が世界中から集まれば、日本という地域自体のレベルが上がるというものです。

イギリスの上場企業の、なんと半分が外資系だそうです。
驚くことに水道や電気などの基本インフラの会社も外資系。
ヒースロー国際空港も所有はスペインの建設会社だそうです。
鉄鋼はインドのタミルによって買収。
これだけ聞けば、かつてのロシアみたいな国家破産をイメージしますが、逆にイギリス経済は絶好調。
シティなど、今やニューヨークをも凌駕する勢いだそうです。
これこそまさにグローバル化
今までになかった形の繁栄の仕方です。