所得収支も貿易収支も黒字

オイルダラーの日本への投資の番組をNHKがやっていました。
実際に投資された、福岡での大型賃貸マンションの映像も映っていましたが、賃貸の概念を吹き飛ばすぐらい高級感あふれるものでした。
不動産業を営んでいる人間からすれば、空室率の心配がまず頭に浮かぶわけですが、これぐらい“上質”物件になると人気が出て、案外満室になるのかもしれません。

テニスのウィンブルドン大会は、世界で最も権威のある大会ですが、地元のイギリス選手はほとんど出場していません(能力的に)。
イギリスの金融界も「ウィンブルドン現象」。
イギリスは場所を提供しているだけで、イギリスの銀行や投資会社は隅のほうの脇役で、主体となっているのは外資が中心。
しかしこの現象により、イギリス経済は見事に息を吹き返したのです。

日本の大相撲だって外人力士が大活躍。
だから投資市場でも、どんどん外資に来てもらえばいいと思うのです。
その分、投資先の各地域が潤(うるお)うはずです。
アメリカの資金、ヨーロッパの資金、アラブの資金、アジアの資金、みんなウェルカムなのです。

日本の所得収支が黒字となっています。
日本が海外に投資したものが、収益となって還ってきたものです。
いわば金持ち国となった証(あかし)。
しかし貿易収支も黒字なのです。
こちらはどちらか言うと汗水たらして働いた所得。
ふつう金持ち国となり、所得収支が黒字となると、貿易収支は赤字になるのです。
だのに日本は両方とも黒字。
こんな国はほかにはありません。
ひょっとしたら日本は、日本人も気がつかないぐらい「どえらい国」になってきているのかもしれません。