シンプルライフで圧倒的仕事量

ゴテゴテした装飾を外(はず)し、すっきりとした生き方の時代が来ました。
ゴテゴテ装飾の最たるものは「見栄」や「虚栄」。
自分を偉く見せたい、金持ちに見せたい、賢く見せたい。
こんなものはすべて余分なものなのです。
ついでに言うと「見栄っ張り」は会社を潰す確率が非常に高いのです。

「思い込み」もゴテゴテ装飾の一つ。
今まで何となく習慣だけで続けてきたことが、本当に必要なことなのかどうか。
実はどちらでもいいことを、手間暇かけてやり続けているなんてことがあるかもしれません。
個人も会社も、です。

シンプルライフを目指しています。
なぜシンプルライフにするのか?
圧倒的な仕事量をこなすためです。
何もかも忘れて仕事に集中できるのは、考えて見れば、とても幸せなこと。
自分や家族が難病にでもかかっているとしたら、仕事に没頭どころではありません。
経済的にアップアップしていたら、これまた仕事に集中できません。

私の心から尊敬する方たちは、みんな圧倒的な仕事量。
鍵山秀三郎先生は3日間ぐらいの徹夜は苦にもせずに仕事をこなしてこられました(私にはけっして真似できないことです)。
「あれだけ働けば、自転車での行商から一部上場にまでなるのだなぁ」と納得できます。

渡部昇一先生は圧倒的な勉強量。
渡部先生の膨大な仕事量は、ソクラテスやカントのように、後世偉大な知的山脈として、語り継がれるべき存在になると確信しています。

うまずたゆまず仕事をしていけば、成功しない方が不思議なぐらいです。
しかし成功のすぐ向こうに「驕り」という深いクレバスが待ち受けているのも事実です。
この驕りが最大の敵。
傲慢さ、油断、横柄な態度など、すべてその仲間です。
ついでに鼻持ちならないプライドも。

懸命に努力している姿を見れば、誰だってその人を応援したくなります。
応援者は人だけでなく、天も同様。
でも成功したその人から、少しでも傲慢な臭いが漂って来たならば、あっという間に、天も人もさっと引いてしまいます。
「有頂天から真っ逆さま」は、人を観察していても、自分の経験でも、全くそのとおり。

天の応援団は人間の傲慢さが大嫌い。
傲慢な人間が、いつまでも成功し続けるわけにはいかないのです。
しかし傲慢さを改めなくても、2、3年は栄華を極めていることが少なくありません。
だから気がつかない。
謙虚な気持ちを維持していくことが、どれほど大切なことか。
そして謙虚さは感謝につながっていかなければウソなのです。

どんなに人より優れているとしても、神様の目から見たらゴマ粒のようなもの。
人の10倍の努力をしていたとしても、人の10倍の才能があったとしても、神様の目から見れば何のこともありません。
そんなことを鼻にかける暇があるなら、ひたすら圧倒的な仕事量を目指すべきです。
圧倒的な仕事量は苦痛から生まれるのではなく、仕事を楽しむところから生まれます。
自分をシンプルにして集中力。
結果は天にお任せし、その過程を存分に楽しみたいと思うのです。