新聞と雑誌

ハッと気がついたら、私のまわりで新聞を読んでいる人が、ほとんどいなくなっていました。

 

新聞社の経営はさぞ大変だろうと推測するのですが、全国紙の新聞社は(むかし稼いだお金で)ビルなどの不動産を持っているので、案外、不動産会社として生き残っていくかもしれません。

 

上場会社のオーナー社長を長い間やったあと、今は引退している方とお話しする機会があったのですが、この方ですら今は新聞を取っていないとのこと。

 

しかしながら「新聞紙」は必要な時があるので、ときたま会社にもらいに行くそうで、その話を聞いた時は思わず笑ってしまいました。

 

私も朝日や毎日などの一般紙は取っていませんが、日本経済新聞(日経)は購読しています。

 

日経のほかにも日経流通や日経金融や日経産業も取っているので「新聞紙」には困りません(笑)。

 

ある株式評論家の話によると、株価を一覧で全部見ることができるのは日経新聞しかなく、それだけでも価値があるとのことでした。

 

新聞は日経系列しか読んでいませんが、雑誌は結構たくさん購読しています。

 

日経ビジネス』、『東洋経済』、『週刊ダイヤモンド』、『エコノミスト』、『経済界』、『日経トップリーダー』、『日経マネー』、『The Economist』などです。

 

ついでに『家庭画報』や『婦人画報』まで購読しているのはご愛敬です。

 

ある出来事に対して、雑誌の場合はタイムラグがあるのですが、そのぶん記事がこなれて、より深く理解できるといった側面があるかもしれません。

 

経済誌を読む理由は「今後世の中がどういう方向に進んで行くのか?」と「情報をどう自分のビジネスに応用するか?」の2点に絞られると思います。

 

 

シンプルライフは生活を豊かにする

いくつもの会社の社長を「渡り歩いてきた」一種のプロ経営者とも言える人が、今まで2度も鬱(うつ)に陥ったことがあるそうです。

 

その人の場合、仕事が面白くて仕方なく、朝から晩まで働いているうちに鬱になってしまったとのこと。

 

どちらも7時間以上の睡眠を2週間以上取ることによって治ったそうです。

 

サラリーマンを定年退職した人が、目覚ましで毎朝起きたあと「あっ、今日は会社に行かなくていいんだ」と、もう一度寝るのが最高に幸せな瞬間なのだと読んだことがあります。

 

私も隙あらば寝るようにしているのですが、寝ている間に体の不調などは治ってしまうことが多いようです。

 

睡眠時間をたっぷり取ると、起きている時間が少なくなります。

 

その少ない時間で「やりたいこと」をこなそうと思うと、シンプルライフにするしか方法がありません。

 

「やらなくていいこと」や、ひょっとして「やらない方がいいこと」などの余計なことを生活から排除するわけです。

 

 

今回のコロナの問題でも、テレビを見る人と見ない人とでは反応が全然違っていました。

 

私のように「テレビ見ない派」の人間は、普通に仕事し、普通に生活しているのに、「テレビ見る派」の人は勝手に怯え、勝手に自粛し、勝手に経済をガタガタにしているように見えてなりません。

 

日常生活からテレビを見る時間をなくしてしまうと、生活が豊かになるようです。

 

テレビだけでなく、モノを手放すと、不思議なことに時間にユトリが出てきます。

 

貧乏くさいミニマリストではなく、富裕層のミニマリストを目指そうと思うのです。

 

少数のお気に入りのモノだけに囲まれた生活は極めて快適です。

 

また「お金で時間を買う」というのもアリだと思っています。

オシャレは自己投資の一つ

「人は見た目が9割」というのは事実です。

 

これが海外に行った場合は「見た目が10割」になるというのも、私自身何度も経験しています。

 

私も長い間「男は中身が勝負で、外見などどちらでもいい」と思っていたクチですが、そう思っている間は、すべての面でウダツが上がらなかったように思います。

 

ヨーロッパの一流レストランなどで体験することですが、内装や調度品やスタッフだけでなく「客」もまた、上品な雰囲気を醸(かも)し出すそのお店の「絵」になるのです。

 

服装のセンスに自信がなければ、フィーを支払ってプロのスタイリストについてもらってトータルのコーディネート(買い物の手伝い)をしてもらうべきだと思います。

 

それに使った経費は、いわば一種の自分への投資であって、あとで何倍にもなってリターンされるのは間違いがありません。

 

プロのスタイリストにも実は相性があるのですが、どの人のアドバイスを受けるのが一番いいのかは自ずとわかってきます。

 

私も何度もコーディネートしてもらったのですが、段々と自分に似合う服や好みの服が見えてきました。

 

カジュアルな服はあまり似合わないということがわかり、今ではヒッキーフリーマンのジャケット一筋です。

 

イタリアの諺に「いい靴を選びなさい。いい靴はあなたを素敵な場所に連れて行ってくれる」というのがあるそうです。

 

オシャレは靴からで、どういう靴を履くかによって、どういう服を着るかが決まってきます。

 

私の場合は「とにかく歩きやすいフォーマルな靴」に落ち着いてきました。

 

いろいろと洋服でのオシャレを工夫してきたのですが、ついに究極の勝負服を見つけました。

 

それは羽織袴。

 

羽織袴だと、どこへ行っても圧勝するのです。

 

 

 

分相応の投資

長い間「街の不動産屋」をやってきたのですが、ここ5年ほどで大きく変化させたものがあります。

 

一つは会社の規模を小さくし、損益分岐点を大幅に下げたこと。

 

このおかげでコロナでも焦ることなく過ごすことができました。

 

もう一つは業態をできる限り「オーナー側」に持って行き、またストックビジネスに事業を絞ったことです。

 

売買仲介業や不動産管理業は、資金なしで進めていける事業ですが、その分、労働集約型になります。

 

よほど経営がうまくなければ、忙しいばかりで、あまり儲からないことが多いのです(逆に経営がうまいと、よく儲かります)。

 

コインパーキング一つとっても、土地を借りて運営していたのでは、地主の都合で閉鎖になるリスクが高いのです。

 

たとえば土地の上に建物を建てるとか、あるいは土地を売ってしまう場合がそのケースに当たります。

 

その点、自ら土地のオーナー(地主)であるならば、自分の意思で営業を継続させていけるわけです。

 

またストックビジネスを選択していかないと、努力が積み重なっていかないのです。

 

仮に売買仲介でいくら今月契約を上げていても、来月はまたゼロからスタートしなければなりません。

 

賃貸管理業はストックビジネスですが、オーナーとしての不動産賃貸業になると、もっとビジネスが安定します。

 

不動産オーナー業の最大のリスクは「過多の借入れ」ですが、ならば借入れ率を極めて低くしたり、借入れをゼロにしたりすればいいわけです(言うのは簡単)。

 

借入れがなければ、少々のことでは破たんしません。

 

小さな会社には、それなりの分相応の投資というものがあります。

 

当社ができる投資は、現実的には「コインパーキング」と「コインランドリー」と「賃貸戸建て」に絞られるのではないかと考えています。

 

投資というのは年に何回もできるものではないので、空いた時間をムダにせず、勉強を積み重ねていこうと思っています。

 

フリーキャッシュフロー

「年輪経営」という思想があり、年輪を刻むように年々少しずつ大きくなっていき、やがては大木になろうというものです。

 

その場合、最も慎むべきは「急成長」。

 

急成長の後は必ず歪(ひず)みが来るのです。

 

また、急成長して天狗にならない経営者を探すほうが難しいでしょう。

 

調子に乗って新しい工場を建てたり、人員を急拡大したりした時点でブームが去り、あとは多額の借入れと、高くなった損益分岐点だけが残るというパターンはどこでも何度でも繰り返されています。

 

フリーキャッシュフローこそが最も大事で、そこに経営の焦点を合わせるべきだというのは、私にとっては一種の悟りのようなものでした。

 

そうすると見返りのないキャッシュアウトをなくさなければなりません。

 

見返りのないキャッシュアウトには「税金」や「借入れの利息」や「借入れの元本返済」があります。

 

これらにお金を費やしても、ひとことも「ありがとうございます」と言ってもらえることもなければ、次の売上につながるということもありません。

 

本気で節税を研究すべきだと思うし、安易に借入れをすべきではないとも思います。

 

フリーキャッシュフローで手元にお金が残っていっても、美術品の収集などをしだすと、目に見えてキャッシュが消えていきます。

 

ひたすら次の不動産投資のために貯金していくべきだと思っています。

 

もう一つ、お金や時間がかかり過ぎる趣味も慎もうと思うのです。

 

ゴルフには何ら悪意はないのですが、私にとっては時間がかかり過ぎる社交スポーツで、たぶん生涯ゴルフクラブは握らないはずです。

 

高級時計や別荘やクルーザーやプライベートジェットには、ほとんど興味がない自分がおり、その点、安心しております。

 

 

 

マイペースの健康

健康というのは、それ自体が「善」であり「快」です。

 

年を取るにつれ、意識しないと健康体が維持できません。

 

が、逆に、健康への工夫を怠らなければ、どんどん良くなっていくものでもあります。

 

メンテナンス(維持管理)やチューンアップ(調整)や改良・改善に本気で取り組んでいくと、その成果がモロに出てくるのでとても面白いのです。

 

60代後半の私は、間違いなく20代や30代の頃よりも健康になっています(頭など数倍良くなっています)。

 

若い頃は瞬発的な体力はあるのですが、すぐに熱を出したり、カゼを引いたりしていました。

 

胃腸の調子もずっと悪かったように思います。

 

若い頃に仕事で徹夜を続けたり、毎晩飲み歩いたりしても、体力があるものだから少々のことは平気なのですが、そのムリが人生後半に必ず出てくるのです。

 

あれだけ「元気の塊(かたまり)」のようだった人が、晩年カラダの不調で苦しんでいる例をいくつも知っています。

 

マイペースで継続して一生働くのが私の理想です。

 

生涯働ける健康や環境を確保しておくのは、人生に勝利するための基本でもあります。

 

目標や夢は当然持つべきですが、その過程を存分に楽しみたいと思うのです。

 

「努力を楽しむ」と言い換えてもいいわけですが、そうするとどう転んでも幸せ人生にしかなり得ないと思うのです。

 

私は今「健康本」を片っ端らから読んでいるのですが、健康にもコツがあるということに気がつきました。

 

また自分のカラダへの応用がすぐにできるので、とても勉強しがいのある分野だと思っています。

 

健康本を読んでいても、真逆のことが書いてあることも少なくないのですが、要は自分に合った健康法を探すべきだということなのでしょう。

 

公私混同経営

私が知っている優秀な中小企業のほとんどが経営計画書を作成しており、また上場企業なら100%作成しているはずです(ただし、その経営計画書に魂が入っているかどうかは、また別の問題ですが…)。

 

当社も来賓まで呼んで、社員総出の経営計画発表会をホテルでやっていた頃もありました。

 

しかしながら経営計画書を作成しては、挫折を繰り返していたように思います。

 

従ってある時期以降は(会社を縮小させたこともあって)長い間、経営計画書を作っていませんでした。

 

経営計画書を作っても何かしらリアリティがなく、砂上の楼閣のような感じがして仕方なかったからでもあります。

 

ところがあるとき、自分の将来をからめた経営計画書を作成したところ、がぜん現実味を帯びだし、本気になって考える気になったのです。

 

それを「経営・人生統合計画書」と呼んでいます。

 

経営計画書は年に1度作るのですが「経営・人生統合計画書」は新しい気づきがあるごとに、小まめに修正や追加を行っています。

 

先日『公私混同経営マニュアル』という本を読みました。

 

公私混同は経営には良くないといわれています(むろん会社のお金で社業と関係のない遊びにウツツを抜かすのは論外です)。

 

しかしながら中小企業の社長は自分の「すべて」を会社に捧げています。

 

「すべて」の中には時間もエネルギーもお金も含まれます。

 

『公私混同経営マニュアル』は会社と社長個人の両方を統合したバランスシートの作成を提言しています。

 

著者は経営コンサルタントですが、そうすることにより現在の正しい資産状況がハッキリわかったという社長が多かったそうです。

 

ピンチの場合でもチャンスの場合でも「いざ」という時に(すぐに使える)資産をいくら持っているかを知ることは大事なことです。

 

私は銀行を1行に絞り、会社と個人の通帳残高の合計をいつもチェックしています。

 

キャッシュ(普通預金)が「増えたのか、減ったのか」の確認が一発でできる最も簡単な方法でもあります。