私が知っている優秀な中小企業のほとんどが経営計画書を作成しており、また上場企業なら100%作成しているはずです(ただし、その経営計画書に魂が入っているかどうかは、また別の問題ですが…)。
当社も来賓まで呼んで、社員総出の経営計画発表会をホテルでやっていた頃もありました。
しかしながら経営計画書を作成しては、挫折を繰り返していたように思います。
従ってある時期以降は(会社を縮小させたこともあって)長い間、経営計画書を作っていませんでした。
経営計画書を作っても何かしらリアリティがなく、砂上の楼閣のような感じがして仕方なかったからでもあります。
ところがあるとき、自分の将来をからめた経営計画書を作成したところ、がぜん現実味を帯びだし、本気になって考える気になったのです。
それを「経営・人生統合計画書」と呼んでいます。
経営計画書は年に1度作るのですが「経営・人生統合計画書」は新しい気づきがあるごとに、小まめに修正や追加を行っています。
先日『公私混同経営マニュアル』という本を読みました。
公私混同は経営には良くないといわれています(むろん会社のお金で社業と関係のない遊びにウツツを抜かすのは論外です)。
しかしながら中小企業の社長は自分の「すべて」を会社に捧げています。
「すべて」の中には時間もエネルギーもお金も含まれます。
『公私混同経営マニュアル』は会社と社長個人の両方を統合したバランスシートの作成を提言しています。
著者は経営コンサルタントですが、そうすることにより現在の正しい資産状況がハッキリわかったという社長が多かったそうです。
ピンチの場合でもチャンスの場合でも「いざ」という時に(すぐに使える)資産をいくら持っているかを知ることは大事なことです。
私は銀行を1行に絞り、会社と個人の通帳残高の合計をいつもチェックしています。
キャッシュ(普通預金)が「増えたのか、減ったのか」の確認が一発でできる最も簡単な方法でもあります。