コロナ騒動、その後①

会社経営(あるいは人生そのもの)には3つの坂があり、それは「上り坂」と「下り坂」、そしてもう一つが「まさか」であります。

今回のコロナ騒動を予測できた人は世界中で皆無のはずで、全世界が「あれよあれよ」という間に「まさか」の中に放り込まれました。

特に株の暴落は全くの予想外でした。

いくら株式投資の技や知識を持っていても、今回のように津波のようなウネリがくると「ひとたまりもない」ことを痛感しました。

これが落ち着いたら、株への投資はもう一度イチから抜本的に変えていきたいと考えています。

NYダウが平気で2,000ドルの上下を毎日繰り返すなんて現象は、ひょっとしたらもう一生見られないかもしれません。

そういう意味では貴重な体験として、客観的に冷静に見て行きたいと考えています。

例年、普通のインフルエンザで亡くなる人も少なくないので、今回だけそんなに大袈裟にすべきではないと思っていました。

今回のインフルエンザは老体にのみ影響があり、老人以外の人たちにはあまり脅威でないということも早い段階で分かっていたので「暖かくなれば自然に治まっていくに違いない」とも考えています。

私は1989年をピークとするバブルの崩壊の過程を経験しており、あの時は不動産の価格が5分の1や、あるいは10分の1にまで下がり、資産だけでなく毎月の売上も激減(例えば9割減!)しました。

「このままどうなっていくのだろう?」という焦燥感は体験したものでないと分からないと思いますが、二度と味わいたくありません。

いま個人も会社も無借金なのは、その時の(地獄の)体験があるからです。

今回の騒動が終わったら、テレワークが本格的に普及していくかもしれません。

2020年を機に、世の中がゴロリと変わっていく可能性があります。

参加しようと思っていたパーティーや集会が次々と中止になり、余った時間で勉強しようと思っています。

 

 

ノン・アルコール生活

私はタバコは1本も吸ったことがないのですが、お酒の方は人並み以上に飲んできました。

50年近く飲んできたのに、ある日(意図せずに)突然やめたのは自分でもビックリです。

断酒は相当の意志力が必要だと思っていたのに、こんなに簡単にノン・アルコールになるなんて思いもしませんでした。

人間、長く生きていると不思議なこともあるものです。

おいしい料理をいただくとき、一緒にそれに合ったお酒を飲むと、料理もお酒も美味具合が増すのは事実です。

ノン・アルコールにして、唯一その点だけがデメリットです。

ノン・アルコール飲料ばかりでペアリングするコース料理もあると聞きましたが、一度試してみたいものです。

あるいは料理に合う、おいしいノン・アルコール飲料が出てくることを心より願っています(今のノン・アルコール・ビールは、とてもマズイです)。

ノン・アルコールのメリットは、食事会が終わったあとでも読書やデスクワークができるということです。

「酔っている時間がモッタイなかったなあ」と今では思います。

また大阪での食事会などにクルマでホイホイ行けるのは、最大のメリットです。

クルマで行くと運転代行かホテルで宿泊するかしか方法はなかったのですが、今は食事したらそのままスッと自宅に帰ることができます(そして帰ったら普段通りに読書ができます)。

イスラム教や仏教ではお酒は戒律で禁止されています(日本では坊さんはお酒を飲む人が多いですが、それは堕落しているからです)。

その点、神道はお酒をタブーにしておらず、お酒の神さまもおられるし(例えばスコナヒコナのミコト)、最高神天照大神(アマテラスおおみかみ)ご自身が結構お酒がお好きなのです。

 

 

タウン・ウォーキング

競争は社会を発展させる原動力でもあり、それ自体は決して悪いものではありません。

が、「和を以て貴しとなす」の伝統がある日本では、競争よりも協力の方が会社も社会もうまくいくようです。

人と競うことばかりやっていると、やがて心が疲弊してきます。

もう一つ「時間と競(きそ)う」という生き方もあります。

これもまた長く続けていると、神経をすり減らし、気持ちが持たなくなってきます。

私の場合、今はもう人と競う必要もなく、時間と競う必要もありません。

しかしながら頑張らないという意味ではなく、心の奥底から湧いてくる欲求に従って、自由自在に最大限のパフォーマンスを描いていきたいと思っています。

ある有名作曲家が11食なのですが、この人の場合「健康のためでもなく、体重を減らしたいがためでもなく、悟りを得たいためでもなく」、ただ仕事のために11食を続けているのだそうです。

私の場合も基本的には仕事人間なので、この考え方に親近感を持ちます。

生活を早寝早起きに再び戻したのですが、これは思っていた以上に良かったのです。

特に神道は朝の時間を大切にすることを忘れていました。

生活を夜型にしていたのは、ひとえに読書時間を取るためだったのですが、早寝早起きにしても読書数が減るどころかむしろ増えています。

ただ一点、トレーニングをする時間が取れなくなりました。

そこで今考えているのは、タウンウォッチングを兼ねてウォーキングの時間を「勤務時間中」に取ってみるというプランです。

なぜ勤務時間中かと言うと、ウォーキング中に商売のネタが結構見つかるのではないかと期待するからです。

 

 

摩天楼の呪い

「摩天楼の呪い」というのがあるそうで(エポックメイキング的)超高層ビルができた途端、経済に大規模な不具合が起こるというものです。

NYエンパイアステートビルが完成した時は、世界大恐慌に突入。

入居テナントが全然決まらず、エンパイアならぬ「エンプティ(カラの)」ステートビルと呼ばれていたそうです。

シカゴのシアーズ・タワー(現ウィリス・タワー)は長いあいだ全米一の高さを誇る建物でしたが、これが完成した時はオイルショック

マレーシアのペトロナス・ツインタワーの時はアジア通貨危機

ブルジュ・ハリファ建設中の2009年秋にはドバイ・ショックが起こりました。

日本でも梅田スカイビルの例があります。

梅田スカイビル(の空中展望台)は、今でこそインバウンドの必見観光地となって繁盛していますが、その完成は90年代バブル崩壊とドンピシャリのタイミングでした。

例によってテナントが決まらず、ビルオーナーの積水ハウスが自らテナントの一部として入居しました。

「摩天楼の呪い」などと言うと、オドロオドロしい印象がありますが、考えてみれば当たり前の話で、景気がよくカネ余りがいい状態が続くと、ついつい高いビルを建てたくなるわけです。

それ自体は別に悪い話ではなく、事業としては当然な欲求で、こういった気持ちがないと経済は発展しません。

イケイケどんどんで投資するわけですが、数年を経てビルが完成する頃には景気が悪化し、バブルがはじけるタイミングと重なるというわけです。

会社でも立派な本社ビルを新築すると、そのあと会社の具合が悪くなるというジンクスがあります(銀行でもそうなのです)。

立派なビルを建てる時は、浮かれず淡々と本業に邁進すべきという教訓でもあります。

 

マイペース、マイウェイ

「一つ一つコツコツと収益物件を増やしていく」というのが、私の今後のビジネステーマです。

時代がどんどん進んで行き、AIIoTなど分からないことばかりになっていきそうですが、少なくとも収益物件などの不動産については、生涯「わからない」ということはないように思います。

お金を貯めて次の収益物件を購入するのが、私のビジネスモデルです。

従って物件が増えていくには時間がかかります。

しかしながら逆に勉強や研究の時間はたっぷりあるわけで、アンテナは常に張っておきたいと考えています。

昔バブルの頃、ものすごい勢いで手を広げていった不動産会社があったのですが、バブル崩壊直前に手仕舞いし、うまく「生き残り」ました。

今は5棟の賃貸マンションと、1棟のオフィスビル保有しています。

そこに勉強に行ってきました。

娘さんにバトンタッチされているのですが、わずか2名のスタッフと共に所有物件を自主管理。

管理会社に管理を任せていたこともあったそうですが、任せていると物件がどんどん荒れていったので、自主管理に切り替えたのだそうです。

また賃貸オーナー業以外の事業として、建売も行っているとのこと。

これも目利き力と資金(調達)力さえあれば、1人でできる事業でもあります。

ストックビジネスとフロービジネスとの両方をうまくバランスさせているのにも舌を巻きましたが、不動産オーナー業や建売業は1人でもできるのだということを改めて認識しました。

不動産業は実力のある人たちが存分に活躍できる場でもあるのですね。

で、実力のない私は(他と比べることなく)今後も地味に収益物件を増やしていこうと思っています。

 

コロナに負けるな!

NYダウが1日で2,000ドルもダウンするなんて現象は、なかなかお目にかかれるものではありません。

「山深ければ谷深し」と言いますが、逆のことも言えるわけで、例え谷が深くなっても必ずまた元に戻っていくと、私は冷静に見ているところです(と、これを書いたあと2,000ドル戻しました)。

が、今回原油価格まで大幅に低下したのには驚かされました。

少なくとも原油の価格変動はコロナとは関係がなく、サウジやロシアや米シェール油などの政治的駆け引きが「ややこしく」絡(から)まって起こったものです。

日本は石油無産国なので、原油価格の低下は有利に働くのは間違いがないのですが、原油の低下が株価下落につながるのが痛しかゆしのところです。

もともと経済が調子に乗り過ぎていたことへの反動があったところへ、日本の場合はインバウンドの低下や消費税アップの影響が重なりました。

経済全体の具合が悪くなっていく兆候があったところへ、このコロナ騒動が加わり、一気に先が読めなくなる展望となりました。

唯一の救いは、新型インフルエンザが若い人たちや働き盛りの人たちには、あまり脅威ではないといったことです。

私は会社オーナーでもあるのですが、会社を小さくして固定費を下げ、借入もゼロなので、1989年バブルの崩壊時と比べると、精神的負担は1万分の1ほどです。

個人的にも早寝早起きに変え、シンプルライフにしたので、これまた余計な俗物的欲望に足を引っ張られることがありません。

このまま坊さんにでもなってしまいそうで心配です(笑)。

が、これだって「坊さん」は仏教なので、神道の私とは方向が違い、心配ご無用ということになります。

いずれにせよ、知恵を絞って、この大変動を(楽しみながら)乗り切りたいと思っています。

 

 

コロナ騒動のその後。

新型インフルエンザの影響がジワリと浸透してきました。

亡くなる人は年配者に多く、若者や子供はあまり深刻な病状にはならないという特徴があるようにも思います。

ふつうのインフルエンザと致死率はそんなに変わらない感じもするのですが、ちょっと大袈裟にしすぎるぐらいで、ちょうどいいのかもしれません。

経済も新型インフルエンザが原因で20%ぐらい縮むかもしれません。

会社の経営で言えば、売上が2割減少してもやっていけるようにしなければいけないということです。

大企業も在宅勤務が増え、ある意味、この時期でないと試みることができない大実験でもあります。

この騒動が終わった頃「案外、在宅勤務でやっていけるではないか」という結論が出ているかもしれません。

そうすると自然にスゴイ「働き方改革」が起き、社員は通勤地獄から解放されるのではないでしょうか。

自然が多くて暮らしやすい場所で仕事ができるとなると、わざわざ高い家賃のところでオフィスを借りる意味がないということにもなります。

株価もリーマンショック以来の下落だと言われているのですが、リーマンショックだってその後十分に株価が回復し、それを超えてきたわけで、あたふたせずに、せっかくの「大事件」を冷静な目で観察していこうと思っています。

新型インフルエンザで中国大陸での「1人独裁」が危機に陥るリスクがあります。

今まで経済の成長が、あらゆる不具合を隠してきたのですが、経済の鈍化に今回のコロナ騒ぎが加わると、ひょっとしたら政治体制自体が持たなくなるかもしれません。

朝鮮半島の北の方も、コロナが入らないように大陸との国交を封鎖しているようですが、物資を全面的に大陸に依存しているのに、文字通り「死活問題」に直面しているのではないかと推測します。

コロナ後、いくつかの国の崩壊の可能性も十分考えられるのではないかと考えています。