トランプ大統領の誕生

トランプ大統領の衝撃の登場となりました。
共和党泡沫候補と思われていたのが「あれよあれよ」と言う間に大統領に当選してしまいました。
プロの政治評論家と言われる人たちが誰も予想できなかったことでもあります
メディアも反トランプ的報道をするところが多かったので、それだけを見ているとトランプが勝てるわけがないと思い込んでしまいます。

イギリスのEU離脱でもそうですが、完全に意表を突いた結果となりました。
ブレグジットとトランプ現象とはよく似ていて、草の根の大衆がどう考えているかを知らないと、マスコミの報道とは全然違う結果が出てくることを今回痛烈に感じました。

ブレグジットもトランプも「低学歴で低所得の白人男性」がメインの支持層になっています。
エリートの意見だけを聞いていては間違えるのです。
今回、トランプの対抗馬がヒラリーという女性候補でした。
意外なことにアメリカほど男女差別の激しい国はないようです。
もし対抗馬が女性候補でなければ、選挙結果は違っていたかもしれません。
「ガラスの天井」は厳然として存在しているのです。

インテリの男性は、仮に自分のボスが女性でもあまり気にしません。
が、ブルーカラーになるほど抵抗感があるのです。
マスコミはインテリに決まっているので、ブルーカラーの気持ちがわからないのです。

選挙日はトランプの勝利が近づくにつれ、株価が大幅に暴落しました。
日経平均でも1,000円近くの大暴落です。
投資家は「トランプ・リスク」を嫌ったわけです。
が、冷静に考えると、トランプ大統領の登場が経済に悪い影響を与えるかといえば、全然そんなことはないように思えるのです。
トランプ氏自身もビジネスマンです。
それも大富豪であり、どうすればカネを生むことができるかを熟知していると思うのです。
(ちなみに翌日に日経平均は1,000円上昇し、きっちり元に戻りました)

トランプ氏が大統領になるのは、案外日本の国益にかなっているのではないかという予感が私はしています。
日米基軸がより強固になり、プーチン・ロシアも緩い協力体制でそこに加わってくるかもしれないとすら感じています。