ご馳走は心を満たす

できるだけ夜の外出は控えたいと思っているのですが、気の合う仲間たちとの“たま”に行くグルメは別です。
美味しいものをいただくとウツなんて治ってしまうのではないかと思います。
話をしている間に、いいアイデアが得られることもあり、停滞感を打破するためにも、時にはグルメが大切だと感じています。

美味しいものを食べると、色んなセンスが磨かれるようです。
私の友人でファッション業界にいた人が、いつも先輩から、美味しいものを食べに行くべきだとアドバイスを受けていたそうです。
美味しいものとファッションの感覚はどこかで通じているのかもしれません。

還暦過ぎの「特権」は、皆と食事をしていても自分が奢(おご)ることが出来ることです。
どんな会合でも大抵自分が一番年上になるので、ご馳走することが不自然でないからです。
ただしそれは気の合う仲間や会社のスタッフと一緒の時のみ。
価値観の合わない人とは、そもそも一緒に食事をしません。

自分が奢る場合だと、自分のペースでメニューや「お開き」を決めていくことが出来ます。
そろそろ帰りたいのに帰れないということもありません。
和食、中華、フレンチ、イタリアンと、それぞれに「ガツン」と美味しいお店を見つけています。
いくつかのお店ではお得意様待遇を受けたりもします。
一流のお店には敬意をこめて羽織袴で行くことも多くなりました。

今回は私が一番ホッとするお店の西宮市夙川の「直心(じきしん)」。
カウンター10席しかないお店ですが、わたし的にはここが最もお気に入りでもあります。
なかなか予約が取れないのですが、私は行った時に次の予約をして帰ります。

ここのお店の特徴は、料理が少しずつ出てくること。
たくさんの料理を楽しめるのですが、量が少ないので食べ終わった後も「食べ過ぎて苦しい」ということがありません。
こんな小さなお店でミシュランの星2つを獲得している理由も、行けば納得であります。