常識」を外してみると…

今まで「常識」だと思っていたことが、最近ちょっと違うのではないかと感じることが多くなりました。
「3度の食事をキチンととりなさい」というのもその一つです。
私は今は昼食を食べない「1日2食」なのですが、先日あまりの忙しさに朝食を食べる時間が無くなり、結局1日1食になってしまったことがあります。

しかし忙しかったので、お腹が空いたという感覚もなく夕方まで来てしまいました。
それで何か支障があったかというと、何もなかったのです。
私は朝食ですら食べるのに1時間近くかかります。
ということは朝食なしだと1時間が丸々浮いてくるのです。
朝の1時間は大きいのです。

「タクシーを使うのはもったいない」という感覚があります。
贅沢過ぎて何か罰が当たりそうな気がし、そうやたらとタクシーを利用することはありませんでした。
ところが最近はホイホイとタクシーを予約し、自宅から乗って行くことが多くなりました。

宝塚から大阪までは電車で小1時間ほどかかります。
タクシーなら後部座席でユックリと寝ることができるのです。
睡眠時間の補充ができ、体が極めて楽でカゼも引きません。
いわば睡眠時間をお金で買うようなものなのです。

自社で運転手を雇うとなると、人件費や車の経費で月100万円はかかると思います。
しかしタクシーなら月10万円使うのも大変です。
そして何より、タクシーを利用するとタクシーの運転手さんが喜びます。

社員数を増やし、売上げを増やし、大きな会社にしていくのが経営者の務めだと思っていました。
しかし会社を小さくするほど利益が大きくなり、また収益が安定してくるのはどうしたことでしょう?
また社長である私が第一線から退くほど(つまり働かないほど)、上手く会社が回っていくのも不思議なことです。

還暦以降は基本的には「好きなことしかしない」方針にしたのですが、言ってみれば自分のワガママを通すわけなので、人との軋轢(あつれき)が大きくなると思っていました。
しかし「好きなことしかしない」ほうが、人間関係が格段と良くなっていきました。
「好きなことしかしない」から収入も減っていくと覚悟していたのに、むしろ増えていくのも実に不可思議なのであります。