還暦黄金時代

「時間は命そのもの」だと思うのです。
一刻一刻、命を削りながら生きているわけです。
神さまから与えられた時間を”つまらない”ことに使いたくはありません。
とは言え、若い頃は遊びもしたいし、なかなかコントロールしにくいのも事実。

が、還暦以降はムダな生き方は許されないのです。
私は二十歳(はたち)の頃より、今のほうが「夢」があります。
二十歳の頃は将来に対して漠然とした不安ばかりで「自分はこうなりたいのだ!」といった明確な姿はイメージ出来ませんでした。

今は一通りの人生経験をし、自分に一番合う生き方が分かってきました。
服装だって自分に似合うのと似合わないのとがあるわけで、ましてや人生となると、自分にピッタリのものを選ばないと苦しいのです。

青春時代なんて何も分からないことだらけだし、お金もないし、知恵も知識も技術力もありません。
とびっきりの美男美女ならモテて面白いかもしれませんが、そうでない場合はむしろ悩みばかり。

20歳前後が青春時代だとすれば、還暦以降は「黄金時代」。
一応30代、40代、50代と頑張り続けてきたつもりなのですが、人生後半にこんなにいい時代が用意されているとは思いもしませんでした。
このあと70代、80代がどうなっていくのか未経験ゾーンでありますが、少なくとも今の黄金時代はたっぷりと謳歌したいと思っています。

「テレビを見ずに本を読む」や「朝夕食のみの1日2食」や「視野を広げるために旅に出る」や「運のいい人と付き合う」や「1日1捨て」などは黄金時代をますます輝かせる黄金律でもあります。
これらを実行すると、体も頭も運気も良くなっていきます。

先日、本を読んでいたら「本を出したいのなら、とにかくまず書くこと」と書いてありました。
昔は作家志望であれば、売れる、売れないにかかわらず、行李(こうり)一杯分ぐらいの原稿を先に書きためていたそうです。
そうすれば売れた後もネタ切れせずにドンドン原稿を出していけるというわけです。

出版のオファーが来てから原稿を書き出すのではなく、本の1冊や2冊分ぐらいは書きためておくべきだということなのです。
また「本が売れる、売れないに拘(こだわ)りすぎるな!」も目からウロコでありました。

「本を書く」は究極の自己実現であり、本を書いてしまった時点で、目的の大半は達成できてしまっているからです。
いま本だけで食べていける人は日本で20人程度とのこと。
年収5億円ぐらいの人が最高で、あとは裾野が広すぎて、作家の世界もまるで芸能界のような様相を呈しています。