半端でない掃除時間

38歳の時に鍵山秀三郎先生と出会ってから、毎日の生活に「掃除の時間」というのが入ってきました。
それも半端でない長さです。
鍵山秀三郎先生ご自身も毎朝6時半から8時半ごろまで会社とその周辺を掃除されてきたわけですが、私も毎日2時間以上掃除に費やしています。

現役の経営者がちょっと掃除し過ぎではないかと思うのですが、もう23年間続けてきたので、今更やめるわけにはいかなくなってきました。
ジョギングを毎日続けている人がジョギングをバッタリやめたりすれば、心身ともに具合が悪くなるのに決まっています。
掃除を止めるのも同じこと。
気持ちがスッキリしなくなるのは見えています。

掃除の時間をもっと減らしてその分仕事をすればいいという、まことに理にかなった説もあるのですが、どうもそういうわけにはいかず、これはもう一種の中毒と思って諦めるしかありません。

半端でない掃除を23年間続けていると、会社や自宅の中が乱雑になると、そこから悪い波動が出てくるのが分かるようになってきました。
内部だけでなく周辺もキレイにしないと「良い氣」が通らなくなるのです。

掃除はその人の心の状態を見事に反映します。
心が乱れた人の周辺は、やはり場が乱れるのです。
そういう意味でも「整理・整頓・清掃」が出来ない人は、仕事が出来るわけがないのです。

例えばポスター一つ貼る作業でも、心の乱れた人がやると必ずポスターが歪(ゆが)むのです。
ポスターを真っ直ぐに貼るなんてことは誰でもできることなのに、例外なく「心が乱れるとポスターが歪む」のは実に不思議な法則でもあります。

切手がキチンと丁寧に貼ってあったり、中の書類の角が“ちゃんと”揃えて折られたりしている郵便物が届くと、その届け先の会社は安心です。
私の友人で、日本人なら誰でも知っている、好感度の高い会社の副社長をしている人がいるのですが、そこからの手紙は切手や書類の角がビシッとしているだけでなく、いつも達筆な筆で住所が書かれています。
会社の中に住所書き専門の、書道のプロがいるに違いありません(大きな会社なので)。