「売り」の国・「買い」の国

アメリカではシェールガスが活用されるようになり、エネルギー資源の輸入国から、近い将来輸出国になる可能性が出てきました。
それによって困っているのが、資源輸出国のロシアです。
ヨーロッパ方面に天然ガスなどを供給することが、ロシアにとっては外交カードでもあり、ロシアの言うことを聞かないと輸出しないと脅すことも出来たわけです。

ところがエネルギー資源にひっ迫感がなくなると、ロシアは経済的のみならず、外交的にも弱い立場に追い込まれます。
ロシアが日本に接近し出したのも、そういった事情があるからでもあります。
日本にとってもエネルギー資源確保のほかに、拡大する中国の軍事的脅威を抑えるためにも、ロシアとの強い提携が望まれるという事情があります。

原油供給安定のために、アメリカは中東へ巨大な軍事力を張りつかせています。
今後、中東からの石油や天然ガスに依存しなくてよくなるなら、軍事力の負担を大幅に減らすことも出来るわけです。
いずれにせよアメリカはシェールガス出現により、大きなメリットを享受できることだけは間違いがありません。

バブル崩壊により日本経済は20年間苦しんできたわけですが、ヨーロッパ経済はまさにその真っ最中。
また中国経済にはこれからバブル崩壊の大津波が来るように思われます。
中国は今も既にバブル崩壊しているわけですが、シャドーバンキングの崩壊はこれからです。

中国の経済統計は嘘っぱちで、中国の高官ですら信用していません。
しかしながら日本を始め海外のマスコミは、その統計に基づいて報道しているので、実態が分からなくなっているのではないかと思います。
私など未(いま)だに、中国のGDPが日本を追い越したことは一度もないのではないかと思っています。

私は株の研究中ですが、中国に大規模投資した会社や、売上を中国に依存している会社は「売り」だと思っています。
中国市場に力を入れているニッサンと、北米に重点を置いているトヨタとでは、今後業績的にもっと大きな差が出てくるのではないでしょうか。
むろんトヨタの方がずっといいわけです。

株の言葉で表現するなら、アメリカ経済と日本経済は「買い」、ヨーロッパ経済と中国経済は「売り」だと思うのです。
特に日本経済は2020年から黄金期を迎えるとの「予言」があるのですが、奇しくも東京オリンピック開催というタイミングと重なりました。
日本の黄金期を楽しみにしながら、日々の仕事を頑張っていこうと思っています。