倭姫(やまとひめ)の歩いた跡

もともと天照大神(あまてらすおおみかみ)は天皇の住まわれる高殿に祭られていました。
しかしそのエネルギーがあまりに強すぎ、独自にお祭りすべきということになり、その候補地を探すことになりました。
倭姫(やまとひめ)という方が、その任にあたられたわけです。
千数百年昔の話です。

倭姫(やまとひめ)は、11代天皇である垂仁天皇の皇女で、古代史のヒーローであるヤマトタケルの叔母に当たります。
日本武尊(やまとたけるのみこと)は、この叔母から剣を授かります。
その剣が天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)で、ヤマタノオロチの体の中から出てきたものです。
ヤマトタケルは後(のち)の戦いの時、その剣で窮地を脱し、それ以降その剣は草薙の剣(くさなぎのつるぎ)とも呼ばれ、今でも熱田神宮に祭られています。

倭姫(やまとひめ)という方も霊能者であったようで、そういった能力も駆使して、新しく天照大神をお祭りする場所を探しに、長い旅に出られたわけです。
『倭姫の旅』(乾規江・ナチュラルスピリット・1,400円)は、倭姫が各地を回って伊勢にたどり着くまでに辿(たど)った跡を、著者も追っていき書かれたものです。

倭姫が訪れ、候補に挙がったところには、皆それぞれに神社が建っているのです。
それを「元伊勢」と呼びます。
著者も「氣」の感覚が分かる人のようで、神社の近くまで来ると、良い氣が来る方向に気がついたりしています。
それらの神社は、今で言うパワースポットでもあるわけで、参拝することにより、著者は随分とそれらの神社からエネルギーをもらったようです。

私も一度訪れたことのある大神(おおみわ)神社ですが、著者の表現を借りれば次のようになります。

「二の鳥居から境内に入った。
 鳥居の前にある駐車場あたりですでに、奥のほうから清冽な気が流れてくるのを感じた。(中略)
 石段を上がり、拝殿の前に出ると、感じる『気』はもう二の鳥居あたりのものとは比べようもなく強まり、私はただただ感動していた。
 気は拝殿の裏、山の方からあふれるようにきている。」

私が行った時は、こういった氣を感じることなく、自分の鈍感さをただただ恥じるのみであります。
今後、歴史のある神宮や神社にお参りする時は、こういった氣に十分気をつけ、いち早く気づきたいと思うのです。
今年の10月から、月に1度は神宮巡りをしようと決めました。
来年の年末あたりには、少しは私も氣を感じるようになっているのでしょうか。