ミスを少なくする方法

ミスを少なくする一番手っ取り早い方法は、やはり掃除・整頓・整理ではないかと思うのです。
たくさんの営業車を使っている卸の会社が、クルマの事故が多くて困っておりました。
どうしたら事故が減らせるかを考え、とにかく徹底して社員の手でクルマを掃除しようということになりました。
するとどうなったかと言うと、事故が激減したのです。

いくら営業成績を上げていても、ミスをするとそれが帳消しになります。
ミスをカバーする仕事は前向きなものではなく、後ろ向きでエネルギーをやたら消耗してしまいます。
ミスは全体の足を引っ張ります。
だったら最初からミスしないのが一番いいわけです。
パソコンのキーボードへの打ち込みのようなものでも、ミスをすると何倍もの時間を浪費してしまいます。
ならばユックリと確実に打ち込んでいくのが、結局は一番早く打てるということになります。

競馬で最も勝率の高い調教師の話を読んだことがあります。
高い勝率のコツはたった一つ「凡ミスを防ぐ」でありました。
そのためには「やるべきことをキチンとやっていく」と「やってはいけないことを決してしない」の凡事徹底なのです。

不動産業界でもヤリ手の経営者は何人もいます。
中には上場までした人もいます。
会社を創業し、上場までするというのは少々の実力で出来るものではありません。
しかしそんなヤリ手経営者が、屋台骨を揺るがすような経営上の大きなミスをし、会社を債務超過に陥(おとしい)れてしまうこともあるのです。
その場合の原因は99%「驕り(おごり)」にあると思います。
掃除・整理・整頓を毎日やっていると、驕りにくい性質になるという効果もあるのです。