『会社四季報』を読む

会社四季報』と『日経会社情報』が、それぞれ年に4回発売されます。
株の研究をするにはどうしても必要なので買って読むのですが、最初のページから最後のページに辿(たど)り着くまでに3時間ほどかかります。
一昨日も『会社四季報』を読むのに、午後の時間を丸々使ってしまいました。

人生プランを考えるときに「不労所得」というのは不可欠で、特に中高年以降は不労所得がないと経済的及び精神的にゆとりが持てません。
まじめで仕事が出来る人でも、案外「不労所得」のことは真剣に考えていないのではないかと思います。
というより仕事に一生懸命で、考える時間がないと言った方が当たっているかもしれません。
そこで「私が代わりに考えてみましょう」ということなのです。

不労所得」は「投資」と不可分な関係です。
何に投資するかと言えば、やはり「不動産」と「株」が王道ではないでしょうか。
不動産投資もインカムゲインを求めて地道に行っているうちはいいのですが、キャピタルゲインを狙いだすと途端におかしくなってしまいます。
プロの不動産業者でも、破たんへの道のりはビックリするぐらい早いのです。

株だってインカムゲインをメインに考えていいのではないでしょうか。
株の極意は「安い時に買い、高い時に売ること」(実に当たり前でシンプル)なのですが、株価が高くなろうが安くなろうが一喜一憂せずに、その株の配当をコツコツと受け取っていく投資の仕方だってあるはずです。

例えば銀行株で、配当利回りが5%近くのものがあります(株式利回りが高い割に株価が安いからです)。
仮に100万円を定期預金して、0.1%の利息をもらうより、その銀行の株を買って5%の配当をもらう方がよっぽどいいわけです。
メガバンク株だと、銀行自体が潰れてしまうことも考えにくいのです(今まで散々淘汰され、合併されてきたのですから)。

預金代わりの株式所有となれば、まずは「利益剰余金」がたっぷりとあり、「有利子負債」が実質ゼロで、配当利回りが高いものが理想です。
もう一つ付け加えるなら「応援したくなるような会社」となるでしょう。
長期で所有するのだから「嫌いな会社」では話になりません。

以上のような条件で探すと、けっこう数が絞られるのです。
ひじょうに優秀な会社で、ぜひ自分もその株主になってみたいと思うようなところは「配当利回り」が低いことが多いのです。
即ちすでに株がシッカリ買い込まれ、株価が高くなってしまっているということでもあります。
市場がまだ気がついていない間に、安い優良株を仕込むのは“なかなか”難しいのです。