四季報をチェックして その1

会社四季報』や『日経会社情報』を読んでいる(ながめていく)と、本当に経営の勉強になるのです。
それぞれ2,000ページぐらいある本(季刊誌)を、1ページ目からめくっていくのですが、さすがに全部の企業をジックリと見ていくわけにはいきません。
従って私は「配当利回り」と「利益剰余金」と「有利子負債」のみに注目しながらページをめくっていくことにしています。

苦境に陥っていたり、業績が特に悪化したりしている株は、当然ながら配当利回りがゼロになります。
私は株であってもキャピタルゲインではなく、インカムゲイン狙いなので、配当利回りが低かったりゼロだったりする株には全然興味が湧きません。
株価が低くなると、相対的に配当利回りが高くなります。
従って今のような軟弱な株式相場だと、けっこう配当利回りが高い株があるのです。

メガバンクの中には、配当が5%近いものもあるのです。
これなどその銀行に預金して0.1%の利息をもらっているより、その銀行の株を買って5%の配当をもらう方が、余程有利だということになります。
銀行ではないのですが、私が見つけた株の中には、6.8%もの配当利回りの会社がありました(しかも財務内容もいいのです)。
今時、比較的安全で、しかも6.8%もの高利回りの投資案件など、早々見つかるものではありません。

長い歴史を持つ会社の中には、分厚い「利益剰余金」を持つところがあります。
歴代の社長が、儲かっているときも浮かれずに、利益を積み立ててきた結果だと思います。
逆に歴史もあり知名度もある会社でも、借り入れがやたら大きなところもあります。
「利益剰余金」がイコール「現金」ではないのですが、少なくとも「キャッシュ イズ キング」は、中小企業でも大企業でも全く同じだと思うのです。
長い伝統を持ちながら、借り入れだけが残っているような会社は、明らかに経営の基本が間違っていると言わざるを得ません。