会社繁栄「掃除道」 その14

この人生で一番大切なことは「働く」ということではないかと思うのです。
そして掃除も、その「働く」の一環に違いありません。
懸命に働いている間は、そう間違った方向に行かないのですが、ナマクラし出すと次第におかしくなっていきます。
会社経営でも、社長が初心を忘れず働いている間はいいのですが、上手くいき出すと遊びだしたり、手を抜き出したりするのです。
「驕り」・「油断」・「飽き」は経営者の三毒で、この毒に当たらなかった経営者はまずいないのではないでしょうか。

30歳代で一心不乱に働かない人は、自営業者であってもサラリーマンであっても、人生成功への道は歩みにくいと思うのです。
ガムシャラではなく、もっと要領のいい方法があるかもしれないという課題はともかく、まずは一生懸命働くこと。
「量より質」なんてことは、もっと後で考えればいいことであって、とにかく働くことだと思うのです。

それなりに努力していると、何となく成功への道筋が見えてきます。
その時に「どうだ、自分はスゴイだろう」とばかり驕り出すと、そこには次のワナが待ち構えているのです。
自営業者であったり、会社のトップでいたりすると、誰も注意してくれないものだから、自分の姿がよく見えません。
もっとも注意されたって天狗になっている時は、人の意見など聞くわけはないのですが…。

驕り出すと一番顕著に出てくるのが「時間に遅れだす」という症状。
思い出すと赤面の至りなのですが、私にも確かにそんな時期があったように思います。
人との約束の時間や会合に遅れだすと、かなり要注意。
会社でも遅刻を繰り返す社員は、一刻も早く辞めてもらうのが正解のようです。

「時を守り、場を清め、礼を尽くす」という言葉があります。
これを実践してきた人は、どんな世界にいても一角の人物であることは間違いがありません。
時が乱れ出すと危険信号。
同様に職場や自宅が汚れだすと、かなり危険な兆候。
だが幸いなことに、時間を守り、掃除を徹底しだすと、また安全地帯に戻れるのです。
掃除はやろうと思えば誰でもできる作業です。
こんな簡単なことでいい人生が歩めるのなら、やらないと損ではありませんか。