知的な不動産のプロの会

きのう出席した会は、賃貸管理のプロの会。
アメリカに本部があり、数十時間の研修の後、資格が授与されます。
私が知っている限り、不動産業界では一番知的な会だと思います。
金融商品としての不動産」という考え方は、それまでの日本にはなかったものです。

KKDと言って「勘と経験と度胸」が、投資用不動産を扱う時に日本では必要なものとされていましたが、KKDの代わりに計数管理をするのがアメリカ流。
その計数管理の技術を磨くのが、数十時間に及ぶ研修というわけです。
研修では技術だけでなく、職業倫理もしっかり説かれるのだそうです。

昨年同じ会に出た時はジーン・パウエルという人が講演を行いました。
ご自身も不動産業で成功し、また人望もあり、日本の不動産メンバーにもファンが多いのです。
話も面白く、私もその講演を聞いてすっかりファンになってしまいました。
ついでにいうと、ジーン・パウエルさんは若い頃に大リーグにもスカウトされた経験もあり、ゴルフも相当に上手いのだそうです。

今年資格を獲得した人たちが20名ほどおり、壇上で紹介されていましたが、なぜか黒いスーツの人が多く、ちょっと不思議です(ネクタイをしていない人も何人かいて「礼服」という意味ではないようです)。
この会のメンバーは「不動産屋っぽくない」人たちが多いのも特徴です。
若い女性(もしくは若く見える女性)も多いのです。

音大生専用の賃貸マンションを100棟2,000室も管理している会社は、楽器屋さん出身なんだそうです。顧客のニーズにこたえているうちに、会社の業態まで変化したということなのでしょう。
会社や事業の拡張や変化の仕方としては、とてもナチュラルで無理がありません。
事業というのは「儲けよう」が先走ってしまうと上手くいかないものだと思います。

きのうは3つセミナーがあったのですが、私が「追っかけ」をしているFさんの話はともかく、あとの2つはちょっと退屈でした。
これなら家で本を読んでいる方が、もっと充実しているかもしれないと思いました(しかも本なら、つまらなければ読み飛ばせます)。
私には「井の中の蛙になってはいけない」という強迫観念が少しあるのですが、何かの会合やセミナーであっても、ムリに日程を合わせてまで参加することはないと分かったのが、昨日の収穫でもあったわけです。
でも懇親会では色々な人と出会うことができ、これはこれでよかったと思います。