汗水たらして不労所得 その2

不動産のデメリットとしては、流動性の悪さが挙げられます。
一度買ってしまうと、次に現金化(即ち売却)するのに大変な苦労をするケースがあります。
流通性の悪い地域(例えば地方都市やバス便の郊外)で購入してしまうと、なかなか売れないことがあります。
また不動産は景気にもスゴク影響を受けるので、景気が悪い時には思ったような金額では売れません。

所有している更地に一度アパートなどの建物を建ててしまうと、もうそれだけで20年間は使い方が固定されてしまいます。
また建物自体も、10年経ったら一世代前の設備となり、新しい生活様式に馴染まなくなります。
早い話が地デジになったり、水まわりの仕様が古くなったり、IT関係の進化についていけなくなったりするのです。

つまり建物は買ったらそれで終わるのではなく、常に維持費用や改良費用が必要になってくるのです。
不動産は手間暇かけて育てていくという側面があります。
だから購入金額だけで精一杯の場合は、あとの「育成費用」が出せないのです。
従って人気のある収益物件にはなりにくいというわけです。
余裕のない人や、ケチるのが好きな人は、不動産オーナーには向いていないのです。

建物自体も街の一員です。
キレイな建物は街の味方だし、汚い建物は街の敵。
「いかに儲けるか」だけを優先し、自分のことしか頭にない人は、不動産投資市場のプレーヤーではあっても「いい街づくり」への参画者にはなりえません。
自分が所有する不動産を常に良い状態に保ち、いかに魅力を引き上げていくかを考えるのは、オーナーの責務でもあります。
それが出来てこそ、インカムゲインキャピタルゲインも可能なのです。