『四季報』を読む その2

四季報』には膨大な情報が詰まっています。
各会社の状態が「手にとるように」まではいかないにしても、かなりよく分かるのです。
上場会社とは言え、全く名前を聞いたこともない会社も多くあります。
その中から株を選んでいくわけですから大変は大変です。

株式投資キャピタルゲイン狙いの典型のようなイメージがありますが、私はインカムゲインを中心に考えたいと思っています。
財務内容がよくて、安定した収益、即ち配当を出せる株を所有していきたいですね。
インカムゲインであれば、基本的には株は「買ったら売らない」であり、安くなったら「購入のチャンス到来」なのであります。
現にウォーレン・バフェットは、その方法で世界一の投資家になりました。

長期保有なので、自分が嫌いな会社の株を持っているわけにはいきません。
自ずと応援したい会社の株ということになります。
その会社の株と自分との相性というのもあり、これも無視するわけにはいきません。
会社の知名度が高い場合は、やはりその株に人気が集まり、株価が高くなって配当利回りが下がります。
あまり誰も注目しない時に、いかに好みの株を発見するかが大事なのかもしれません。

製造業で無借金の会社は、表彰したいぐらい立派だと思います。
土地建物、機械、材料と、製造業にはさまざまな資金が必要だからです。
全国に店舗を展開している小売業や飲食業の場合も、店舗展開の費用がかかり、有利子負債の多いケースが少なくありません。
ところがそんな中にあって、やはり無借金の会社があるのです。
これなども経営者のシッカリとした経営ポリシーが感じられます。

公開情報だし、悪口を書くつもりは全くないのですが、プロ野球を持っているIT系の会社の財務内容の悪さには驚かされました。
B/Sは後回しで「P/Lで勝負!」といった感じです。
よくも悪くも経営者のカリスマ性で持っているのかもしれません。

四季報のページをめくっていて、面白い会社を発見しました。
もとは自転車の製造販売をしていたのですが、今は不動産賃貸(オーナー)業です。
不動産オーナー業なのに無借金。
しかも社員数はたったの6名!(上場会社ですゾ)。
ただしその会社の株は売り買いが少なく、相場が立たない日も多いので、株式投資としては適していないかもしれません。
つまり買いたい時に買えず、売りたい時に売れないわけです。