予想もしない世界情勢

2011年に入り、中東で独裁政権がどんどん潰れていっています。
まずはチュニジアで民主革命が起こり、エジプトのムバルク大統領が追われ、今はあのリビアでさえ、狂犬と言われたカダフィ大佐が大ピンチに陥っています。
まさか今年になってこのようなシナリオが展開するとは、一体だれが予想したでしょう?

ひょっとしたら21世紀は独裁国が生き残っていけない時代なのかもしれません。
独裁国が次々に解体され、新しい体制に生まれ変わる動きが、ここ当分続いていくような様相を呈しています。
中国や北朝鮮の体制も今のまま続くとは、ちょっと考えにくいのです。

幕末にアメリカから黒船が来たのが1853年。
維新により明治政府が誕生したのが1868年。
黒船が来て、それからわずか10数年で幕府が潰れるなどとは、当時の一体だれが想像できたでしょうか?
まさに天の意志が働いていたような気がするのです。

軍隊が足を曲げずに行進する国が、オリンピックを開催したら、9年後に国が事実上崩壊するという法則があるのを御存じでしょうか。
1936年のベルリンオリンピックの9年後、ナチスドイツは第2次世界大戦に敗北し、国家体制が崩壊しました。
1980年のモスクワオリンピックの9年後、東西を分けていたベルリンの壁がなくなり、ソ連邦が怒涛のごとく崩壊へと向かって行きました。
ベルリンの壁崩壊後、2年経ってソ連邦自体も崩壊。

2008年の北京オリンピックから9年後と言えば2017年。
今年が2011年なので、ここ数年で中国の方向がハッキリすると思われます。
中国はさまざまな問題を抱えながらも、経済成長がすべてを覆い隠してきました。
しかしながら経済がギクシャクし出すと、国を支えるものがなくなってしまうのです。
高度成長を謳歌してきたのに、ここにきてインフレという思わぬ問題が出てきました。
国策として「保八」、即ち成長率8%を割るわけにはいかないとしていたのに、目標を7%に設定しました。
当分、中国から目が離せないのです。