経営方針発表会 その4

「不動産サービス業」から「不動産オーナー業」へ軸足を移していくというのが当社の方針です。
「不動産オーナー業」と一言で言うのは簡単ですが、いきなりオーナー業が出来るわけではありません。
急激な不動産オーナー業への転換は、財務バランスを崩します。
じっくりと将来を見据えて、コツコツとやり続けていく根気と長い時間が必要です。
つまり時間を味方にしないと、不動産オーナー業などは絶対に出来ないのです。
ひょっとしたら二世代、三世代にわたる事業なのかもしれません。

不動産オーナー業で安定した収益を確保すれば、ガツガツした営業をしなくてすみます。
長い目で見れば、ガツガツした営業が有効なのかと言えば、そうでもないような気もします。
安定した収益確保の後は、固定経費を極力減らす工夫を。
キャピタルゲイン狙いではなく、インカムゲインを。
「売った、買った」を繰り返しても、何も残らないように思うのです。

マンションデベロッパーというのは「売った、買った」の連続なのですが、結局は倒産へ向かうビジネスモデルではないかと感じるのです。
それが証拠にナンバーワンの会社から潰れていっているではありませんか。
息の長い事業は「売った、買った」ではなく「活かす、育てる」だと思うのです。
「活かす、育てる」の中から、地元への愛着も生まれ、街の発展や美化や犯罪防止に貢献しようという気にもなるのではないでしょうか(またそれが自社の発展にもつながるわけです)。

「拡大路線」ではなく「長期安定成長路線」を。
収支的には安定収入で固定経費を賄うところまでもっていきたいですね。
焦る必要はなく「ゆっくり」と「じっくり」とやっていけばいいわけですから、借入れは今後も一切せずにいきたいと思っています。
特にこの5年ほどは、かなり厳しい経済環境が予想されます。
大企業といえども、借入れが多いところから潰れていくのではないかという気がしているのです。