お金も時間も活かす

現金を生み出すものを「投資」といい、現金を使うものを「消費」と定義すると、モノゴトが分かりやすくなります。
会社の場合は、やはり将来にわたり現金を生み出す投資をしたいものです。
特に会社が見栄でおカネを使い出すのは(例えば立派な本社ビルなど)、かなり具合が悪い兆候ではないかと思います。

個人生活は、単に経済的効率だけで動くものではないので、その人の価値観に照らし合わせ、満足いくおカネの使い方は「適正消費」、満足いかないものは「浪費」とでも呼ぶべきなのかもしれません。
個人の場合はお金も大切ですが、時間も極めて大切です。
なぜなら人間の死亡率は100%で、活動できる時間が限られているからです。

若い時は時間がいっぱいあったのに、年を重ねるごとに時間が足らなくなっていきます。
逆に暇で仕方がない晩年は不幸だと思うのです。
知的生活を目指す場合「まとまった」時間が必要で、時間を細切れにしてしまうと「いい仕事」が出来ません。
3〜4時間ぐらいのまとまった時間がないと、じっくりと考えたり、勉強したり、文章を書いたりするのは困難です。
渡部昇一先生の場合「まとまった時間」は6時間だそうですが、かなり上質の知的作業であることが推測されます。

時間を消費するものや浪費するものからは出来るだけ距離を置き、逆に時間を生み出すものには投資をし、あるいはおカネを使って時間を買いたいと考えています。
「時間貧乏」から抜け出すためにはどうすればいいのか?
まずは余計なことをしないこと。
もし悪い習慣で時間が浪費されているとしたならば、そんな習慣は断ち切ることです。
せっかく神様から与えられている時間を、つまらないことで使ってしまっては申し訳ないではないですか。

人には許された「分」もしくは「器」があり、私の場合はコンサートや観劇に行くことが「分」を超えているように感じるのです。
また夜の会合も選ばなければいけないと思っています。
夜に出かけなければ、3〜5冊の本が読めます。
3~5冊以上の価値を持った会合はなかなか少ないように思うのです。