トロント大学を散策して

ベルリンのフンボルト大学の中を見学したとき、荘厳な雰囲気に圧倒され「この大学で勉強したいなあ」という気持ちが沸々と湧いてきたことがあります。
トロント大学のキャンパスを歩いた時も、その雰囲気の良さにやっぱり「ここで勉強したいなぁ」。
もし将来トロント大学で勉強するなり、ひょっとして教えるなりの機会があるとすれば、きっかけは今日のキャンパス訪問であることは間違いありません。

ハイヤーのドライバーに聞いた話では、トロント大学には8万人もの学生がいるそうです。
しかも世界各国から学生が集まり、アジアからもたくさんの学生が来ているとのこと。
大学というのは、一度ブランドを確立してしまうと、けっこう繁盛するビジネスモデルなのかもしれません。
それが証拠に100年や200年続いている大学は、そう珍しくありません。
「企業の寿命は30年」と言われ、そんなに継続しているところは、かなり少ないのです。
「ブランドを確立し、世界から学生を集める」や「社会人がもっと勉強しやすいシステムを作る」などの工夫により、大学自体が非常に有力な産業になる可能性があります。
しかも地域のイメージアップにも貢献。

農業が第1次産業、工業が第2次産業、商業やサービス業が第3次産業だとすると、産業としての大学は、金融やITと並んで高度な「知的産業」である第4次産業と言ってもいいかもしれません。
知的産業こそが今後の世界を引っ張っていくヒーローなのかもしれないという気がしてきました。

今朝は早朝5時半ごろから、街を散歩しました。
ちょうどトロント大学がすぐ近くにあり、その気持ちのいいキャンパスを散策。
きのうお昼に入ったベトナム料理店では、隣の学生が分厚い本を読みながら食事をしていました。
食欲と知識欲が両方満たされます。
しかしその本の分厚さは10センチぐらいもあり、私は圧倒されていました。
きっとトロント大学は賢い大学なのだと思います。
今は夏休みで学生は少ないのですが、もうすぐしたら8万人の学生がどっとキャンパスに出てくるはず。
その光景をちょっと見てみたい気もします。
しかし冬のマイナス25度の時はいったいどうしているのでしょうか?
例えばハワイ大学と提携していて、冬はそちらに移ってもいいなんてことになればバッチリなのでしょうけど。