分を知り、最高の自分を発揮する

学校を出て34年間不動産業に従事しています。
未だに大したことがないのですが、消え去ることもなく、こうして毎日働けることに感謝しています。
一時期、ものすごい力を発揮して上場にまで会社を持って行ったスゴい人を何人も知っているのですが、大きくなった分、会社存続の危機に陥っているところも少なくありません。
いったい何がスゴくて何がスゴくないのかはよく分かりません。

「○○業とデキモノは大きくなったら潰れる」という言葉はよく使われ、○○業のところに「建築業」を入れたり「鉄加工業」を入れたりするわけです。
不動産業の場合、社員70名が一つの分岐点だという気がします。
70名を超えたあたりで体質が変わり、バランスが壊れやすいのだと思います。
70名まで行って会社が倒産という例を何件も見てきました。

かといって会社は小さければいいというものではなく、例えば人材採用の場合、会社が大きくなるにつれ、二乗倍で人が採りやすくなります。
仕事というのは何人かでするからこそ、やる気も出るし、力も発揮できるというものです。
自分一人でコツコツと仕事をしていくというのは、相当に難しいのです。

飛行機のファーストクラスや、高級クラブのラウンジなどで、随分と傲慢な態度の30歳代の人を見かけることがあります。
仕事もうまくいき、世の中で自分ほど優秀な人間はいないのだと思っているに違いありません。
かつての私もそんな時代があったような気がします。
だからそんな人を見ると倍恥ずかしくなるのです。
3歩先に深いクレバスがあるのに気がつくか否かは、それを教えてくれる人がいるかどうか。
また例え教えてくれる人がいたにせよ、それを素直に聞くのかどうかにかかっています。