よもやま話

梅田望夫さんの『ウェブ時代をゆく』(ちくま新書・740円)を読みました。
ウェブ世界の最先端の話が面白く、大変勉強になりました。
ウェブとかインターネットの本は、内容が乏しいものが少なくないのですが、この梅田望夫さんや佐々木俊尚さんの本は、読み応えがあります。

ネットショップをやっている人が書いた本などは、中身も文章も、ついでに題名もお粗末なものが多いように思います。
以前にネットショップのオーナーや店長が入っている会に入会していたことがあるのですが、メーリングの内容を比べると、不動産業界の方がだいぶレベルは上だとの印象を持ちました(特に私のまわりは勉強好きの人が多いので)。

「この人の本が出たら全部買う」という著者が30人ぐらいいるのですが、ITの本の梅田望夫さんと佐々木俊尚さんも、今後はその中に入れたいと思っています。
このお二人をナビゲータとして、IT世界の情報にアンテナを張っていくつもりです。

話は一転。
先日電話回線を8回線から3回線に変えました。
これなど当社の今後の姿の象徴です。
電話も会社もダウンサイジング。
今後目指していくものは「増収増益」ではなく、むろん「減収減益」でもありません。
「減収増益」こそ、その方向。

社員の数が多かった頃は、8回線の電話が鳴り続け、ものすごい活気でした。
「いけいけどんどん」の経営は、やっていて非常に楽しいのです。
経営者が30歳代で社員の平均年齢が20歳代なんて会社は、そういった雰囲気と勢いが出てきます。
その調子でずっと行けば上場ということになるのでしょう。
しかしながら社員の独立や集団退職、内部の分裂や不祥事など、さまざまな「まさか」が起こり、大抵の会社は上場にはたどり着けません。
たどり着けないどころか、倒産という最悪の事態すらあります。

会社というのは、大きくなり続けることばかりが能ではなく、時代の動きに合わせて変化していかなければいけないのですね。
「強いのもが生き残るのではなく、変化するものが生き残る」は進化論の真髄。
「時代に合わせてわが社を変える」ためには、トップの人間(社長)が常に勉強し、素直な気持ちで世の中と物事を見ていく必要があります。

これだけ時代の変化が激しいと、過去の成功体験はかえって邪魔になります。
過去も拘(こだわ)りも、一度全部捨て去ったところに、新しいパワーが生まれてくるのだと思います。
会社の足を引っ張っていた不要な書類もモノも過去も、今回完璧に捨て去りました。
電話回線だって5回線も捨てたのです。
捨てたおかげで体が軽くなりました。
フツフツとやる気が湧いてきました。