世界的カネ余り現象

東京の一等地を中心に吹き荒れたファンドバブルも、そろそろ終焉かと思っていたのですが、そんな中、次のような記事が新聞に載っていました。
ティファニーが銀座本店をゴールドマンサックスに売却したというものです。

売却金額は380億円。
坪当たりでいくと1億8千万円。
ティファニーは2003年に、それまで賃貸で入っていた銀座本店を165億円で購入していました。
この金額では、ふつうどんな小売業でもペイしないはずです。
ブランドショップの高い高い粗利益率だからこそ購入の決断が出来たのだと思います。

ティファニーは4年持って215億円の売却益を得たわけです。
高い粗利益率でも215億円はなかなか儲けられるものではありません。
ブランドショップの“したたかな”戦略に舌を巻くばかりです。
グッチも以前に買った店舗の不動産の値上がり兆候をみて売却しています。
日本の企業では、本業が好調なのに本社を売却したりは、けっしてしません。
企業文化の違いなのでしょう。

世界的にカネ余りであることはよく分かります。
石油をはじめ、原材料の高騰が続くのもカネ余りだからこそ。
余ったカネが石油などへの投機に向かっているからです。
ではなぜカネ余りなのかと問われれば、よく分からないのです。
冷戦が終わり、基本的には平和の時代が来たからでしょうか。
この疑問を誰に訊いたらいいのでしょうか?
案外、経済学者でも分かっていないのではないかと思います。

こういった経済のマクロの問題を勉強したいと思うのです。
是川銀蔵さんは図書館で、確か2年ぐらいの間「資本主義が崩壊して共産主義の社会になるのか否か」を真剣に勉強された時期があると聞きます。
その期間の猛烈な勉強が、後の所得日本一につながっているのでしょう。
受験勉強でない猛勉強が、本当の勉強。
一度そんな勉強をやってみたいものです。