フランスに在住するフランス人女性から、ズームでフランス語を学ぶことになったのですが、そのテキストをどうするかという問題がありました。
オーソドックスなテキストの提案があり、その本をアマゾンで注文しました。
テキストが手元に来たので、さっそく少し読んでみました。
カラーのイラストがいっぱいあって読みやすかったのですが、どうにも内容がつまらなく、学習意欲が湧きません。
その内容とは、例えばパン屋さんへ行き、パンを買うといったものです。
クロワッサンがいくつとか、細い棒のパンがいくらとか、客と店員との会話が書いてあります。
フランスに住むならともかく、大事な時間をそんな会話の練習に費やしたくないのです。
これは渡部昇一先生も書いておられたのですが、漢文を学ぶときは「師のたまわく」とか言って、論語を通して人生の大事なことを学ぶのに、英語の勉強になると「トムは何時に起き、歯を磨き、学校へ行きました」とかいった、別にどちらでもいいような内容の文章になってしまいます。
知的好奇心が全然満たされないわけです。
フランス語の学習でも同じで、学ぶ対象に興味がわかないと続きません。
そこで『ルモンド』を題材にすることにしました。
記事の中にはフランス人でないと、いまいちニュアンスが分かりにくいものもあり、そういった一歩踏み込んだことの質問もできます。
フランス語は文字と発音が一致しなことが多く、これも実際に聞いてもらいながら直せるので実に好都合でありました。