フランス語がもたらした効果

なぜフランス語を始めたかというと、直接的には「友人と約束したから」という答になります。
対外的にはちょっとキザに「人生に彩(いろど)りを添えるため」と答えるようにしています。

また、マンションなどにはフランス語の名前が付けられることが多いのですが、その意味が知りたかったということと、フランス製ワインのラベルを読めるようになりたいという願望が以前からずっとあったというのも、フランス学習へのモチベーションになっています。

63歳からの「全くゼロからの語学挑戦」で、どこまで通用するようになるのかも、自分自身で試してみたかった点です。
私の頭の中では、英語が長男、ドイツ語が次男、フランス語が三男といった感じですが、今まで甘えていた次男のドイツ語が、三男誕生によってグンとお兄ちゃんらしく成長したといった感があります。

フランス語を学んだことで、英語やドイツ語が急激に伸びたように思います。
このメカニズムはちょっとよく分からないのですが、世の中にはあまり知られていない事実です。
なぜ知られていないかというと、3ヶ国語もいっぺんに勉強しようと考えるような人が”ほとんど”おらず、誰も体験したことがないからです。

このメカニズムを応用すると、一つの専門分野だけを深堀(ふかぼり)するだけでなく、他の分野にも積極的に手を出すべきだということになります。
仕事での2つの掛け持ちが無理なら、仕事以外の趣味を一生懸命突き詰めてみるといった方法も考えられます。

フランス語を始めて一番びっくりしたのが、3ヶ国語を同時並行して学習しても全然混乱せず、何の問題もなかったということでした。
今はさすがに時間的にこれ以上の余裕はないのですが、近い将来、中国語も始めようと思っています。

せっかくだからフランス語のことを少し書いてみます。
まずは単語の読み方が極めて困難ということが言えます。
ドイツ語だと基本的にはローマ字読みすれば大丈夫なのですが、フランス語の母音は予想外の読み方をすることが少なくありません。
例えば「e」は「エ」ではなく「オ」と発音します。

それに書いた単語の中には読まない文字があるのです。
「読まないのにわざわざ書くなんて意味ないじゃん」と最初の頃はいつもツッコんでいました。
例えば最後の「s」は読まないのです。
ついつい英語の複数形のように「s」をつけて読んでしまうのです。