リスボンへの旅 その1

旅行者が企画するパッケージ旅行だと、いろんな観光地をバスで巡ることが可能です。
添乗員が大抵のことはしてくれるので、こまごましたことに気を使わなくてすみ、とても楽です。
しかし一度個人旅行を始めたなら、もうパッケージ旅行に参加する気がしません。

個人旅行でも家族と一緒の場合もあるし、気の合う仲間との楽しい旅もあります。
また一人旅という究極の個人旅行もあります。
一人旅は気楽だけど寂しいのです。
特に食事の時が寂しく、また一人でご馳走を食べていると間が持たないことが少なくありません。
従って一人旅では、B級グルメはともかく、ミシュランの星がつくようなレストランには行きにくいのです。

一人旅の気楽さと、気の合う仲間との楽しい会食の両方を満たす旅行方式を見つけました。
海外の美味しいレストランで待ち合わせをし、そこには勝手に集合し、そして食事が終われば自由解散するというものです。
今まで5回ぐらいそのような試みをし、どれもとても盛り上がり、大成功に終わっています。

以前からポルトガルは食事が美味しいと聞いていました。
また街を散策するのが楽しく、ウキウキしながらいくらでも歩くことが出来ると漫画家のヤマザキ・マリさんも書いていました。
一度ポルトガルリスボンに行ってみたかったのです。

しかしポルトガルは遠く、リスボンのホテルには夜の10時半ごろに到着するのです。
今までその遠さゆえに、何度も計画が流れました。
が、今回仲間との「現地集合・自由解散」の旅が実現することになったのです。
3人で現地に集合する予定だったのですが、1人が身内に不幸がありキャンセル。
残り2人(うち1人は私)でリスボンのホテルのロビーで落ち合うことになりました。

よく聞いてみると、同じ飛行機でリスボンに行き、同じ飛行機で日本に帰ることが分かりました。
それぞれ別々に飛行機やホテルの手配をしているのですが「旅は道連れ」でより一層気が楽です。
しかもすべてがベタッと一緒ではなく、適当な距離感を持って接することができ、これもまた「大人な感じ」なのであります。

大阪空港(伊丹空港)から羽田に飛び、そこからドイツのミュンヘンへ。
そこまでは全日空ANA
そしてルフトハンザで、ミュンヘンからリスボンへと向かいます。
「本を読むために旅に出る」が私の旅のコンセプトなので、今回もたっぷりと本を用意しました。