ジャカルタへの旅 その3

インドネシアは世界最大の人口を持つイスラム国です。
ただし戒律は緩やかでアルコールに対してもそんなに厳しくはないようです。
朝4時半、街にはコーランの声が流れていました。
エキゾチックで「外国に来た!」という実感がします。
イスラム国は朝が早く、従って学校なども朝6時台に始まるようです。

インドネシア人には“いわゆる”「姓」というのはなく、家族で統一されたファミリーネームはないとのこと(この辺りはどうなっているのか、もう少し調べてみる必要があります)。
インドネシアには住民登録していない人たちも多く、実際は公式の人口よりもはるかに多いとのこと。
一応公式には2億3千万人ぐらいと言われているのですが、実際は3億人を超えているらしいのです。

インドネシアは多くの島から成り立っており、各地の方言どうしは通じないことが多いとのことです。
そこでインドネシア語という標準語が作られたようです。
従って年配の人には標準語を話せない人もいるそうです。

このへんの事情は中国とよく似ていて、中国も「北京語」という標準語を国の統一語としているのですが、日常生活では人々は現地の方言で話をしていることが多いわけです。
インドネシア語はマレー語と非常によく似ていて、お互いに話は通じるとのことでした。

インドネシアは人口が非常に大きく、ビジネスをするにしてもその潜在力は侮(あなど)れません。
周辺のアセアンの国々でも、ベトナムで9千万人、タイで7千万人、マレーシアで3千万人、シンガポールにいたってはわずか500万人なので、インドネシアの人口がいかに突出しているかが分かります。

朝、ホテルのレストランに朝食を食べに行ったのですが、友人が「朝7時に人と待ち合わせをしているけれど、渋滞でまだ来ない」と言っていました。
朝7時にビジネスのアポイントメントを取っているのもスゴイけれど、朝7時までに、もう渋滞が起こっているのもスゴイです。

朝ホテルから出て、周辺を散策しようと思ったのですが、とてもそんな雰囲気ではありませんでした。
ホテルには車で来て車で出ていくのが基本という感じで、散歩を楽しめるような道路が“そもそも”ないのです。
来る前にジャカルタのことを本で読んでいたのですが、新しく赴任してきた駐在員が先輩駐在員から「道を歩くな」と言われたとのこと。
現地へ来てみて「なるほど」と実感できました。

インドネシアは初めて訪れたのですが、誘ってもらわなければ自分一人ではまず来なかったと思います。
また今後も少なくとも観光のためには来ないと思います(バリ島を除く)。
そういう意味では貴重な訪問であったわけです。