肯定的思考の威力

一見、自分に不利なことが起こっても、それは自分にとって何か意味があるのに違いないと肯定的に捉(とら)えると、怒ったり不安になったりせずに、冷静にベストの行動が取れます。
自分が思ったように物事が運ばない時は「あっ、これはやめておけということだな」と、最近はあっさり身を引くことも少なくありません。
それで不利になったことがあるかと言えば、全然そんなことはなく、自然体でいくのがベストだと思うのです。

先日もアムステルダム行の飛行機が関西空港に遅れて到着しました。
そうするとアムステルダムで乗換えの飛行機に間に合わず、空港で4時間待つ羽目に陥(おちい)りました。

夜遅くバーゼルに到着することになったので、その日の晩に予約していた(バーゼルで一番美味しいと言われる)レストランをキャンセルしなければなりませんでした。
ネットでも一番人気のレストランだったので、残念と言えば残念です。

しかしながらアムステルダムの空港でジックリと本を読むことができました。
自宅で旅行の準備をしている時に、カバンのあまりの重さに「少し本を減らそうか」と思ったのですが、減らさずに多めの本を持って行ったのは大正解でした。
そして意外に4時間なんてあっという間だったのです。

昔の自分だったら、関西空港で飛行機が遅れて到着したと聞いた時点で、係の人に怒っていたかもしれません。
怒ってもどうしようもないし、雰囲気が悪くなるだけなのですが、レベルの低い人間は“ついつい”声を荒げてしまうことがあるのです。
今でもそのような人を見ると「ああ、自分もあんな恥ずかしいことをしていたのだな」と自戒しています。

失敗した時も「ムダなことをしてしまった」とヘコむのではなく、「これで一つ失敗する方法が確認できた」と肯定的に捉えるようにしています。
エジソンも成功までには様々な試行錯誤をしてきましたが、失敗とは思わずに「これで失敗の芽を一つ潰(つぶ)せた」と考えていたそうです。
こうなると「失敗」のしようがありません