コインパーキングとカーシェリング

国内の自動車の保有台数は2007年の7,600万台をピークに減少しているのだそうです。
若者のクルマ離れはよく言われるところですが、原因としては「所得減少」・「将来不安」・「趣味の多様化」などが挙げられます。
しかしながら7割を超える若者は車が欲しいと思っており、経済的な負担さえなければ、ぜひ車を使ってみたいということなのでしょう。

最近は身近で使えるカーシェリングという形態が出てきました。
コインパーキング会社最大手では、コインパーキングにカーシェリング用のクルマを設置し出しています。
近い将来、運営コインパーキングの2カ所に1カ所で、カーシェリングが使えることを目指しているそうです。
使いたい時に、すぐ近くにクルマがあるのは、確かに便利に違いありません。
しかもレンタカーは6時間単位ですが、カーシェリングは15分単位で使えます。

カーシェリングで利益が出ている会社は、日本では今のところないのですが、来年あたりから黒字になりそうだとのことです。
カーシェリング自体は、1987年にスイスで初めて生まれました(そんなに歴史はありません)。
アメリカでは1998年に始まり、今では世界で一番進んでいるとのことです。
世界最大のカーシェリング会社はアメリカにあり、9,000台保有しています。

コインパーキングがこの世に生まれて、まだ20年。
パソコンと同じぐらいの歴史です。
コインパーキングをやり始めた会社が、そのままダントツのナンバーワンを維持しています。
いま日本のコインパーキングの台数が60〜70万台と言われていますが、ダントツ会社は35万台を運営し、実にシェアの半分以上なのです。

クルマの保有台数自体は減っているのですが、3大都市圏での駐車場需要は2,300万台で、それに対して供給は700万台。
需要の3分の1しか駐車場がなく、まだまだ足らないとのことです。
コインパーキングは目的地の目の前で降りるが理想とされ、競合商圏はわずか半径150mとも言われています。
逆に供給側から言えば、きめ細かいコインパーキングの設置が求められているということでもあります。