年千冊の読書力 その25

私が尊敬する人は、不思議なことに皆さん本をよく読む方ばかりです(少なくとも読書家だから尊敬したわけではありません)。
渡部昇一先生などは別格ですが、そのほかの方でも学歴にかかわらず、とても本をよく読まれるのです。
尊敬する人の中には小学校卒の人もいるのですが、やはり本をよく読まれます。
逆に当然本を読んでいると思われるような知的職業の人たちが全然読んでいないことを知り、時どきビックリすることがあります。

読書の習慣がないと「生き方」自体が浅薄になるように思います。
本で築かれた原理原則を持たないがゆえに、生き方がブレるのです。
本を読まないと「反射神経」と「条件反射」だけでモノゴトをこなすようになります。
国会議員などでも「反射神経」(直観)と「条件反射」(経験)に優れた人は多いのですが、じっくり本を読むということが少ないようです。

私が知っている国会議員たちは1冊も本を読んでいないのです。
普通の知識人以下のレベルであることは間違いがありません。
若い頃は国会議員というのは偉い人たちだと思い込んでいたのですが、年を重ねるにつれ、国会議員に内容が全然伴っていないことが、よく分かるようになりました。
それでいて自己顕示欲ばかりが強いので、ふつうのビジネス社会ではまず通用しない人たちがほとんどではないかという印象があります。

話が少しズレます。
いま消費税を始め増税の方向に政治が向かっていますが、まずは自分たち議員の数を減らすなり、報酬を減額するなりして、自ら範を示すべきだと思うのです。
会社でも経営の具合が悪くなれば、いの一番に社長や取締役の報酬を減らすではないですか。

次に会社の資産の処分。
国であれば国有地や施設の売却という手があります。
コストダウンも民間会社であれば、とっくの昔に行っているはず。
しかるべき手を次々と打って行かないと「倒産」が待ち構えているからです。

最近「日本国」と「現日本政府」は別に考えてもいいのではないかと思うようになりました。
江戸幕府はなくなりましたが、その代わりに維新政府が出来ました。
大変な混乱がありましたが、結果として以前よりもずっといい政府が出現したわけです。
つまり「政府」は消滅したけれど「国」はなくならなかったわけです。
今回は読書の話をするつもりが、話が変な方向に行ってしまいました。