会社繁栄「掃除道」 その8

競売にかかるような不動産物件は凄まじい荒(すさ)み方をしていることが多いようです。
「整理・整頓・清掃」とは対極をなす状態。
逆に言えば「整理・整頓・清掃」を怠り、荒れ放題に荒れさせれば、会社でも自宅でもあっさりと競売にかかる経済状態になること請け合いです。

『遺品整理屋は聞いた!遺品が語る真実』という本を読んだ時、非常に興味深いことが書いてありました。
孤独死をする人には、ある共通点があるのだそうです。
それは家財道具をていねいに扱ってこなかったということ。
孤独死をする人の部屋には、必ずこわれた電化製品が放置してあるのだそうです。

壊れてゴミ箱と化した洗濯機、賞味期限の切れた食べ物ばかりで埋め尽くされた冷蔵庫、映らなくなったテレビ…。
そんな電気製品の数々を見ていると、故人が孤独死に至ってしまった理由が分かるような気がするのだそうです。
電気製品だけでなく「ドアの外れかかった洋服ダンス、ガラスが割れてしまっている食器棚の扉、押しても鳴らないインターホン」、そして「ホコリだらけの室内、油や調味料がこびりついたままのガス台、食べ残しのご飯ツブなどがついたまま放置された食器類、脱ぎっぱなしの衣類」と続きます。

こういった“だらしのない”生活をしていると、ろくでもない人生になるという典型的な例です。
神様、特に日本の神様はキレイ好き。
汚れた場所や、波動の悪いところには近づかれないのです。
ふだん扱う道具や電気製品は丁寧に扱い、故障すれば修理するか、もしくは思い切って捨てる作業をしなければ、幸せな人生にはなりにくいわけです。

生活だけでなく仕事でも、一つ一つの案件に丁寧に接していき、それぞれをきちっと仕上げていかなければいけないということなのでしょう。
それを放置していると、結局「孤独死」の人の空間と同じような現象が、仕事上で起こってくるわけです。
仕事ができる人は、仕事をほったらかしにはしません。
ところが仕事ができない人は、パス(放置)やミスを頻繁に行い、それが仕事上の孤独死へとつながっていくのだと思います。