ミュンヘンへの旅 その7

さて最後の日は何しようか?
ここはひとつ郊外へ行くべきだと決めました。
行き先はツァイトラー先生お薦めのテーゲルンゼー。
初日にミュンヘン駅まで行って、鉄道の時間を調べてきたのですが、テーゲルンゼーについてからの様子がよく分かりません。
行くのはいいのだけれど、帰りの足がうまく確保できないと、これまた困るわけです。

ホテルからミュンヘン駅までは歩いて20分ほど。
切符を買う時間を入れたりすると、実際に列車に乗るまでに45分ぐらいは余裕を見ておかなければなりません。
テーゲルンゼーまでは鉄道で1時間。
タクシーだと45分とのこと。
結局、ミュンヘンからタクシーで行くことに決めました。
ミュンヘンのタクシーの運転手は、今まで私が乗った限り、感じのいい人たちばかりだったのもタクシーに決めた理由の一つです。

朝9時過ぎにホテルからタクシーでスタート。
アウトバーン(高速道路)に入り快適な走行。
スピードメーターはどんどん上がり、160kmぐらいで走っているのですが、全然違和感はありません。
スピードが体に馴染んで来るという感じ。

旅行前にインターネットで天気を調べてきたら、初日だけ曇りで、あとは全部雨との予報。
今日は前日の天気予報でも雨になっていました。
ところが見事な「ドイツ晴れ」。
私は晴れ男なのですが、自分で自分をほめてやりたい心境であります。

タクシーの中でウトウトしているうちに、テーゲルンゼーに到着。
一気に牧歌的な風景が広がります。
湖が見えてきました。
テーゲルンゼーの最後の「ゼー」は湖という意味なのです。
湖の湖畔はペンションやプチホテルが立ち並んでいて、リゾート地としての人気の高さがうかがえます。

タクシーからいったん降りて、湖畔をのんびり歩くことにしました。
さすがにここまで来るとアジア人は皆無です。
鳥の鳴き声がバックグランドミュージックのようで、風景のよさや空気のうまさに、心の中が“とろけて”いく気がしました。
ルッツェルンやジュネーブを思い出しました。
手漕ぎのボートにも乗って湖を楽しんでみました。

あとはタクシーで湖のまわりをぐるりと一周。
ホテルやレストランもたくさんあるのですが、不動産屋も4,5軒見かけました。
環境抜群のリゾート地で住んでみたい人や、別荘を探している人も多いのでしょう。
一説によると、ゴルバチョフもここに住んでいるとか。

またミュンヘンに向けて同じタクシーで帰ったのですが、昼過ぎにはもうホテルに戻ることができました。
この間約3時間。
鉄道を使っていたら、不案内なこともあり、その倍の時間がかかっていただろうと思います。
タクシーを使ったおかげで、観光のポイントがすぐに分かったり、時間を気にせず過ごせたりしました。
これからの旅でも、もっとこの手を活用しようと思います。