今回の旅のまとめ

ドイツ・ハンブルグへの旅の総括です。
今回ハンブルグを選んだのは、ベルリン・ミュンヘンと並んで、ハンブルグがドイツの三大都市だから。
他の2都市は訪問済みなので、残るはハンブルグ
人口175万人。
ヨーロッパの街にしては、かなり大きな都市だと言えます。

空港から街の中心に向かう途中、とてもきれいなアルスター湖。
第一印象はいいですね。
パークハイアットハンブルグに宿泊。
5つ星ホテルなのですが、可もなく不可もなくといったところ。
ただ立地は申し分ありませんでした。

ハンブルグでまず気がついたことは、日本人観光客が皆無だったこと。
今まで訪問した大抵のヨーロッパの街では、必ずと言っていいほど日本人と出会いました。
ハンブルグは日本からの観光ルートには入っていないのでしょう。
たまに東洋人を見かけても、日本人ではなく、現地に住んでいる中国人といったケースがほとんど。

一方、イスラム圏の人や黒人の人たちもたくさん住み着いているようで、街でよく見かけました。
ハンブルグは港町。
港町はいろんなところから人が来るので、排他的ではないという特徴を持っています。
もう一つの港町の特徴は風俗街があるということ。
これもハンブルグは例外ではありませんでした。

ハンブルグの繁華街は、けっこう人がいっぱい。
大阪ほどゴミゴミしていないので、雰囲気としては神戸といった感じでしょうか。
ワンちゃんを連れている人も多く、ノー・リードで犬が歩いていても、違和感は全然ありませんでした。
お店でも電車の中でも犬はO.K.で、街の風景としてワンちゃんが溶け込んでいます。
日本ももう10年ぐらいすれば、こうなっていくかもしれません。

ヨーロッパへはいつも全6日間の日程で行きます。
ということは現地で丸3日間。
有名な観光地であるウィーンやパリだと、3日ぐらいはすぐに過ぎてしまいますが、ハンブルグで3日間過ごすのはちょっと厳しいかも。
従って鉄道を利用し、リューベックブレーメンへ行きました。
リューベックで45分、ブレーメンで1時間20分ほどの列車の旅でしたが、まことに快適でした。
ドイツは鉄道王国。
ドイツでの旅行は、もっと列車を活用するのがいいかもしれません。

リューベックでは、たまたま目にした小さな観光船に乗り込みました。
街中を走る運河をゆっくりと進む船旅でしたが、これが予想以上に感動的で、今回の旅行でナンバーワンの時間となりました。
まるで天国を旅行しているようなすばらしい風景。
運河のほとりの別荘風の建物で、くつろいでいる人たちが手を振ってくれて歓迎。
やっぱり天国。

船から上がり、古い町並みを今度は歩いて見て回りました。
お店の数の割には人が少なく、商店は苦戦していそう。
事実「貸店舗」の看板もたくさん見かけました(むろんドイツ語で書いてあります)。
街の中心の広場で、ソーセージを鉄板で焼いている店があり、これがあまりにおいしそうなので買って食べることに。
火力は炭。
うまいはずです。
このソーセージが、今回のドイツ滞在で一番のご馳走でした。

リューベックの旧市街の門のところに、ナポレオン軍がここまで来たとの石碑。
ナポレオン軍も随分遠いところまで遠征したものです。
そりゃあそうでしょう、モスクワまで行ったのですから。

ドイツの鉄道には改札がありません。
切符の自動販売機も私には操作があまりに難しく、それで切符を買う自信はありません。
とにかく駅員を見つけたいのですが、これが滅多やたらといないのですね。
少なくとも私にとっては、ドイツでの鉄道の旅が成功するかどうかは、人がいる窓口を見つけられるかどうかにかかっています。
ハンブルグのような大きな駅では、人がいる窓口は必ずあるようですから、そこで目的地の「往復」の切符を買っておくのが正解です(小さな駅だと駅員が見つからないので)。

ブレーメンは期待はずれでした。
世界遺産のはずなのに全然大したことがありません。
旧市街地をチョロっと見たのですがハズレ。
仕方がないので、やはり観光船へ。
川の両岸には工場や倉庫がずらりと並んでいました。
ブレーメンは産業都市なのかもしれません。
なんせ船に乗っている1時間半、ずっとこの風景なのですから、感動のしようがありません。
スピーカーでは途切れなく説明がされているのですが、私のドイツ語能力では2パーセントぐらいしか理解できません。
せめて説明の内容が分かれば面白かったのかもしれませんが。
まあしかし天気が良くって、風にそよがれ、気持ちよくウトウトしました。

ハンブルグの街をぐるっと回る、2階建ての観光バスに2回乗りました。
それぞれ別の会社のバスです。
最初は英語とドイツ語の説明付き。
あとのバスはドイツ語のみ。
おかげでざっとした土地勘だけはつきました。
タクシーにも乗ったのですが、ドライバーは何とアフガニスタンから来た人。
この人との会話は全部ドイツ語でいけました。
観光バスのドイツ語がサッパリ分からず、多少めげていたのですが、タクシーに乗って元気回復。

ミュンヘンなどの南ドイツはカトリックが主体なのですが、ここハンブルグプロテスタントがメイン。
政治的には左翼勢力が強いと聞いたことがあります。
私のドイツ語の先生はミュンヘン出身なのですが、北の人たちとは相性が悪いそうです。
むしろオーストリアの方が気持ち的には通じやすいとのこと。

有名な観光地には、それだけの観光資源があることが今回よく分かりました(ハンブルグはやや欠けているかも)。
また観光客の受け入れ態勢もよく整っています。
一流の観光地は物価も高いのですが、それなりの価値があると言えそうです。
だから人が行ったことがないような所ばかりを観光して自慢するよりも、有名な一流観光地に何度も足を運んだ方が、充実した面白さがあるような気もします。
ということで、さて次回はどこへ?