合同講演会

不動産に従事する卒業生の会があります。
そんな会が3つ集まり、頭文字を取って「KKD」。
その合同例会がありました。
今回の講師陣は葬祭事業を営む「燦ホールディングス」の会長、副会長、そして社長。
それぞれの出身校がKKDの中に全部収まるという、まさにKKDの会にふさわしい会社でもあります。

経歴も、会長が証券業界出身、副会長が鉄道会社出身、社長が保険業界出身と、すべて異業種からの途中入社。
ついでにいえば専務も銀行出身で、私の同級生でもあります。
さすがに一部上場の役員の人たちだけに、品格と知性が感じられました。

燦ホールディングス」というのは持ち株会社で、社名変更後の名前。
その前の「公益社」と言えば、誰でも知っている名前だと思います。
昭和7年に一種のベンチャー企業として、大阪のビジネス街で創業しました。
当時は葬祭業は家内企業ばかりだったのですが、そこに近代的な経営とサービスを持ちこんだ会社として誕生。
葬祭事業は1兆5千億円ほどの産業なのですが、今でも上場会社はわずかに4社のみ。
その中でも一部上場は1社のみなのだそうです。

上場すると資金の流入や認知度の向上、また優秀な人材の採用などのメリットがあります。
ただし上場にはものすごいエネルギーと手間が必要なようで、上場後にそれに関連していたスタッフが過労で倒れる(時に亡くなる)ということが少なくないようです。
燦ホールディングスの経営陣のお一人も、上場前のあまりの作業量の多さに「命の危険」を感じたとのことでした。

最近は葬儀の小型化という特徴があるそうです。
寿命が延び、定年から亡くなるまでの年数が長くなり、人脈が希薄になっていったり、家族葬を希望する人が増えたりしているからだそうです。
また社葬の場合は、やはり景気動向が影響するようです。
映画『おくりびと』で一躍脚光を浴びた業界ですが、独特のビジネスモデルがあるように感じました。