思いつくまま書いてみました

前回バブルの時に身にしみて思ったのが「バブル崩壊の時期が分かっていれば、どれだけよかっただろう」ということでした。
バブル崩壊の時期が的確に予想出来ていたら、ひょっとしたら大儲けしていたかもしれないし、少なくとも崩壊後のあの苦しみは体験しなくてすんだはずです。

今回の世界同時不況もどうなっていくのでしょうか?
本を読んでいても、まったく違う意見があります。
「まだまだ不況の三合目辺りで、これから本格的な恐慌が来る」という人もいれば、「実は経済の底はもう打っているのだ」という人もいます。
その両方ともが経済予想では実績のある人なので、本当に迷ってしまいます。

私は今回の世界経済危機の本は片っ端から読むようにしているので、あまり好きではない人の本も読んでいます。
私自身の結論は「自分の感性に一番近い人の考えを選択していこう」というものです。
こういった大きな問題は、その人の頭の良さや努力程度では計り知れないものがあり、その人が持つインスピレーション力が問われるように思うのです。

1929年の大恐慌時のアメリカを例にとってみれば、さまざまな有効需要の手を政府が打つものの、抜本的な解決は結局第2次世界大戦まで待たなければなりませんでした。
私は今回は大恐慌にはならないと考えています。
従って大戦争の可能性も少ないと思います。

日露戦争後のあとアメリカの鉄道王ハリマンが、満州鉄道の日本との共同経営を提案し、日本はいったんO.K.を出しながら、小村寿太郎の猛烈な反対により、その提案をキャンセルしました。
太平洋戦争は実はこれが伏線となっているのです。
怒ったアメリカは、そのあといろいろな意地悪をしてくるわけですが、遂には排日移民法が成立するに至り、日米の関係はもう後戻りできないところまできてしまったわけです。

また第一次世界大戦の時に日本は、イギリスの再三の要請にもかかわらず、欧州戦線に軍隊を派遣しませんでした。
このことが日英同盟破棄へとつながったのです。
日英同盟を破棄してからの日本は、坂道を転がる如く、破滅へと一直線に向かったのです。
この二つの失敗が歴史の大きな分岐点でした。

第二次世界大戦後、アメリカとソ連によって、世界は二つに分断され、長く冷戦が続きました。
レーガンゴルバチョフという二大名優の登場により、一発のミサイルを撃つこともなく、ソビエト連邦は崩壊しました。
ゴルバチョフという人は、ロシア人には評判が悪いかもしれませんが、後世大きな評価が与えられそうな気がしています。

アメリカには共和党民主党の二大政党があり、また経済のニューヨーク、政治のワシントン、一般大衆の田舎といろんな顔があります。
中国にも経済、政治、軍事とさまざまな顔があり、経済の勢力が前面に出てくると親日、政治だと反日、軍事だと最悪になります。
原油価格が下がり苦境に陥ったロシアは、いま日本に秋波を送っています。
ロシアやインドとの関係を深めておくことが、日本の防衛にとって大きな意味を持つかもしれません。