ある経済の勉強会より

かなりの確率で経済の動きを予測・的中させるファンド・マネージャーがいます(例えば「リーマンは潰れる」と予測)。
その人を囲む勉強会に行ってきました。
10人ほどのメンバーだったのですが、ほかのメンバーの人たちも大変よく勉強しているので、とても刺激になりました。

そのファンド・マネージャーによると、2010年から2015年の間に世界経済は大底を打つとのこと。
最近よく言われている2012年あたりがそうなのかもしれません。
大底を打った時点で今のデフレは終わります。

恐慌の原因はいつでも過剰設備であり、深刻な景気後退があると、過剰設備の整理が行われます。
だいたい10年ごとに不況が起こるのだそうです。
例えばITバブルから10年でリーマンショックが起こっています。
日本人は我慢強いので「失われた15年」を耐えたのですが、欧米人は我慢出来ないので戦争を起こす可能性もなきにしもあらず、とのこと。
欧米ではないのですが、朝鮮半島も“きな臭く”なってきました。

バーナンキ準備制度理事会議長(日本の日銀総裁のようなもの)が2,3年のうちに不況を克服しようとしているのですが、そう簡単にはいかないとのこと(ちなみにバーナンキは、彼がどういう手を打つかによって、世界経済の動きが決まっていくという大変重要な立場にいます)。
1929年の大恐慌の後、フーバーに取って代わったルーズベルトニューディール政策を行い、大不況からアメリカ経済を救ったと言われていますが、実際は第二次世界大戦によって、やっとデフレギャップが解消されました。
戦争による爆弾で過剰設備をぶっ壊すのが、一番手っ取り早い需給バランス回復の方法でもあります。
従って「戦争勃発リスク」も考慮に入れておかなければいけないわけです。

大底の後デフレが解消し、その後は高度成長も考えらます。
しかしながらその前後の5年間は、やはり耐えるしかないのです。
ドル高かドル安かで、株や金(きん)や商品相場のすべてが影響を受けるので、ドルの動向だけしっかりと押さえておけばよいとのこと。
経済を見る場合でも、いわゆるツボがあるわけです。