ドイツ旅行の総括

ドイツ鉄道の旅」を総括したいと思います。
今回拠点にしたのはフランクフルト。
関西空港からの直行便はフランクフルトのみです(成田からだとミュンヘン行きもあるようです)。
ヨーロッパの他の都市に向かう時は、フランクフルトでの乗り換えが必要。
たいていは空港で2時間ほど待ち時間を潰して、そこからまた2時間ほど費やしてほかの都市へと向かいます。

今回フランクフルトで“下車”したのでよく分かったのですが、直行地で降りてしまうのがどれほど楽か。
日本から12時間ほど飛行機に乗り、そこからまた乗らなければならない飛行機がとても苦痛なのです。
特にフランクフルトは空港から街中まで車で20分ほど。
今後はヨーロッパのほかの都市に行く場合でも、フランクフルトに一泊しようかとも思いました。

宿泊した「シュタインベルガー・フランクフルター・ホーフ」(ドイツ語を知っていなければ、ちょっと覚えられない名前です)は、かなり満足のいくホテルでした。
ヨーロッパの伝統的なホテルは設備面でもう一つだったりして、あまり期待していなかったのですが、すべての面で全く問題なし。
ホテル内のどのレストランもおいしく、ドイツでの食事としては今までで最高でした。
またすぐ近くに中華レストランがあるのですが、これも予想以上においしく、食事に関しては百点満点。

フランクフルトはドイツで一番治安が悪いのだそうですが、確かに駅周辺は雑然としています。
道路にゴミが散乱していて、心の荒(すさ)みが感じられました。
同じように汚かった新宿東口周辺は「日本掃除に学ぶ会」のメンバーの人たちが、月に一度早朝に掃除しているおかげで、犯罪率まで激減したそうです。
「フランクフルト掃除に学ぶ会」が出来ないものかと思います。
その時は私も参加したいですね。

以前にハンブルクに滞在した時に、ハンブルク駅から出発する列車でリューベックブレーメンに行ったことがあるのですが、ほとんど前日に行き先を決めるようなことをしていました。
これが結構うまくいったので、今回も何の計画も持たず旅に出ました。
が、やはりシッカリした計画を持つべきでした。
ちゃんとした計画を持たないと時間がもったいないのです。
「旅の成否は事前の計画にあり」を痛感しました。

旅は「次どこへ行こうか?」と考える時からスタートします。
いわばそこから既に「旅の楽しみ」は始まっているわけです。
以前にリューベックへ行った時、小さな運河の船旅に心底感動したのですが、私の知人はそれに加え、トーマスマン生誕の場所を見て大感激したそうです。
トーマスマンなんて、作家であることは知っていても、どんな人かはさっぱり知りません。
この教養の差が感激の差となってあらわれるわけです。
だから行き場所を決めたからには、徹底的にそこを事前に調べることが、旅を輝かせるためにはとても大切。
同時にそれが自分の中の地理や歴史や芸術などの、知識や教養の蓄積へとつながっていくはずです。