2006年コインパーキング市場は、道交法改正による利用増や景気拡大、あるいは不動産市場の上昇などを背景に、業界全体が好調でした。
2007年は同業他社との競合や新規参入により競争が激化。
借上げ地代の上昇もあり、各社とも利益ダウン。

2008年は、不動産市況の急変や融資の引き締め、また資材価格の高騰による建築費の上昇、建築基準改正による審査の長期化などの影響により、コインパーキング市場全体の売り上げが低下しています。
ガソリン価格の高騰による乗り控えや、工事減による工事関係車両の激減。
新規着工件数は明らかに少なくなっています。
コインパーキング市場初の売上後退。
結果、コインパーキングの事業譲渡や企業買収が行われ出しました。

同じコインパーキングを母数とした場合、2005年9月を「100」とすると、以降売上はずっと伸びてきたのですが、2008年5月は遂に「96」に。
土地借上げのコインパーキングの場合、利益率は10%〜20%なので、売上が10%減るだけで相当苦しくなります。
投資が少なく儲かる業界であったのですが、そうすると新規参入が多くなり、従って競合が激しくなり価格競争へとつながっていきます。

通常は2〜3年の期間での土地借上げなのですが、最近は半年から1年のものが多くなってきました。
都心では3カ月の契約もあるそうです。
予定していたマンションなどの建物の建築を延期する間の活用です。

コインパーキング市場は今までずっと成長してきたので、今年のような逆風が吹くと業界自体がうろたえてしまいます。
しかしながら、売上減と賃料上昇のダブルパンチをくらっただけともいえ、コインパーキング自体の成長性や収益性はけっして揺らいではいないようにも思います。

今後は土地所有者による自主運営が多くなっていくかもしれません。
コインパーキングの業務やリスクとしては、集金・清掃・不正駐車・逃避・放置車両・トラブル・クレームなどがあります。
そういったものを、すべてアウトソーシングもできるのもコインパーキング事業の魅力でもあります。