油断大敵

会社でもお店でも、勢いのある時期と陰(かげ)りのある時期とが交互に来ます。
いくら老舗であっても、ちょっと油断すれば、あっという間に三流店に転落。
社長が経営を蔑(ないがし)ろにするようになったり、驕り高ぶったり、やる気をなくしたりすると、見事にその結果が現れます。

会社が実力以上に膨張すると、コントロールが利かなくなります。
そんな時はダウンサイジングするに限ります。
社長の器以上には会社は成長しないわけですから、応分の大きさにまでいったん縮小。
ちっとも恥ずかしくないことなのです。

100キロを超える体重のアメリカ人の金持ちの男性が、さまざまな持病を持ち、苦しんでいました。
治療費に糸目をつけないで、医者や病院を駆け巡ったのですが、芳(かんば)しくありません。
最後に出会った医者のアドバイスに従って、体重を75キロにまで絞ったところ、すべての持病はウソのように消えてなくなったそうです。
会社だって同じこと。
一度余分なコレステロールを捨て去り、筋肉質になるべきなのです。

当社もかつての8分の3の大きさになりました。
人が減ったしわ寄せは女性社員に行ったのですが、まず現れた現象が女性社員の活性化。
次に自ずとコストダウンになり、損益分岐点の低減化。
昔は売上額や市場でのシェアが大切だった時期がありましたが、今は間違いなく利益が最も大事。
売上が上がらなくても、工夫によりコストをそれ以上に下げることが出来たなら、当然ながら利益は増えます。

体重が減っても、体がガタガタになっては何にもなりません。
目指すは筋肉質の体。
会社でも言えることで、間違ったコストダウンはモチベーションの低下や、将来の収益の源をつぶしてしまいがちです。
だからこそ、そこは知恵の出しどころ。
経営の妙味でもあると思うのです。

昨年の大改革で、予想以上に会社がスッキリしました。
今年も引き続いて改革カイゼン
気を抜くつもりは全くありません。