コツコツ準備

大きな会社の有利さは数々ありますが、小さな会社にも小さいが故(ゆえ)のメリットがあるのです。

まずは人の問題に悩まされないこと。

多くの会社経営者は、人や資金の問題に時間を費やされ、本来の仕事である「未来(事業)の構築」のことを考える余裕がなくなっているのではないでしょうか。

その点「一人社長」や「極小会社」の場合、余計なことに煩わされることが少ないのです。

当社も「極小会社」にしてから、随分と経営がやりやすく、また楽になりました。

「会社は大きくしなければならない」との思い込みをなくしたところから、第2の進撃が始まったと言ってもいいぐらいです。

小さな会社にすると人件費も少なくてすみます。

当社の場合、接待交際費だって基本はゼロです。

コインパーキングや不動産賃貸業という業態の特徴でもありますが、広告費もゼロ。

借入れもないので支払利息もありません。

数年前、所有オフィスのテナントさんがたまたま退去したので、そこを自社のオフィスにしました(ビルの1階から上階への移転となり、オフィス面積も4分の1になりました)。

小さなオフィスになった分、それをピカピカに磨き上げたいと思っています。

経費だけでなく、時間だって節約できるのです。

例えば会議は必要なくなりました。

すべてをケチケチでいっているのかと言えば、そうではなく、研究開発には時間と費用を惜しみません。

本や経済誌を読みこなすのは当然として、東京ビッグサイトなどの展示会には小まめに足を運ぶようにしています。

近い将来、マンション投資をしたいと思っているので、勉強を兼ねて新築マンションのモデルルームにも顔を出します。

コツコツと準備をし、コツコツとお金を貯め、次の投資に備えたいと思うのです。

 

キャッシュフロー

売上から原価を引いたものを粗利益と呼びます。

ところが手数料商売の場合、いきなり粗利益から始まるわけです。

同じ不動産業でも建売などをやっていると、売上とその原価が決算書に出て来るのですが、不動産の仲介手数料や管理手数料は粗利益スタートです。

私は28歳の時に今の会社をこしらえ、ほぼ40年間経営しているのですが、その間、ほとんどが手数料商売でした。

また経費には固定費と変動費があるのですが、変動費を無視し、固定費だけを考えればいい事業を(たまたま)やってきました。

当社の今のメインであるコインパーキング業や不動産賃貸業は、経営的にも会計的にも実にシンプルな(ストック)ビジネスです。

おまけに売掛金もなく、受取手形もなく、在庫(棚卸資産)もなく、ついでに借入れもないので、これで経営できないのはアホであります。

私の場合、ややこしく難しい事業は頭がついていかないのです。

40年間商売をしてきて、最も大切なものはキャッシュフローだと最近気がつきました。

コロナのような「まさか」が来た時でも、手元に現金があればドンと構えておられます。

話はちょっと飛ぶのですが、アマゾンはキャッシュフローが抜群の企業です。

株主報告書でも、普通はB/S、P/Lと来て、そのあとにC/F(キャッシュフロー計算書)が出て来るのですが、アマゾンの場合はいきなりC/Fが出て来るのだそうです。

アマゾンの場合、モノを売って先に現金が入って来て(ネット決済)、あとでゆっくり仕入れ先に代金を支払うという「サイト勝ち」がシステム化されているのでしょう。

アマゾンのネット販売の利益率は驚くほど低いのですが、実はクラウド事業がアマゾンの稼ぎ頭とのこと。

コンピューターの計算余力を企業に貸して利益を上げるビジネスモデルなのだそうです。

これからはアマゾンに対抗するかよりも、いかにアマゾンを活用するかを考えた方がいいのかもしれません。

 

1日17冊

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晴耕雨読という言葉がありますが、ある大雨の日、終日、本を読むことにしました。

夜の語学のウェブレッスンの予約もキャンセルして、読書三昧。

何回か休憩したわけですが、途中、意識がなくなりそうなぐらい眠くなり、2回も睡眠を取りました。

これは長距離運転の時でも同じで、クルマ旅でも何回も後部座席で横になって寝ることが少なくありません。

1日17冊の読破は、たぶん自己最高新記録だと思います。

今はタブレットでの読書もあるようですが、私は生涯、紙の本を読んでいるように思います。

図書館で本を借りたりすることはなく、すべて自分で買って読んでいます。

また読んだ本は捨てずに(今のところ)全部自宅に保管しています。

地下の図書室の書棚の空きが残り少なくなっており、これがチョッピリ頭の痛い課題です。

高校生の時に志賀大郎先生のご自宅で、天井までうず高く積まれた本の山を見て感動した覚えがあります。

大学生の時に渡部昇一先生の蔵書用書庫のことを本で知り、潜在意識の中でそういった空間をイメージしていたのだと思います。

数十年後、そのイメージが実現化しており、今さらながら潜在意識のパワーには驚かされます。

神道や歴史の本を読んでいると、実際に神社や史跡や博物館に行きたくなり、もう人生に退屈することはなくなりました。

ビジネスだって、本を読んでいるのと読んでいないのとでは、大きな差が出て来るように思うのです。

今は現役の営業マンではないので、そんなに人と会うことはないのですが、本を通じてたくさんの優秀で有益な人たちから教えを受けています。

このまま一生本を読み続け、朽ちていくのも悪くないなと思うのです。

 

 

会計的に見ると…

黒字倒産リスク」や「粉飾決算」をチェックする場合、B/S(バランスシート・貸借対照表)の左側の項目に、書かれた数字通りの価値が、果たしてあるのかどうかを確認しなければなりません。

売掛金」が資産に計上されていても、現金を回収して初めて本当の資産になるのであって、取りっぱぐれのリスクは常にあります。

また「在庫(棚卸資産)」がそのままの価値で販売できるのかどうかも疑問です。

季節外れや流行遅れの不良在庫である可能性もあるわけです。

手形の習慣がない不動産業界の人間からすれば「受取手形」なんてトンデモないのであります。

コインパーキングをメインの事業にしていると、上記の「売掛金」も「在庫」も「受取手形」も全然関係なく、会計的に実にスッキリしたビジネスに“たまたま”従事していることに、改めて気がつきます(ラッキー!)。

今は金利が低いので、金利を上回る収益を上げるのは簡単ですが、元本の返済自体は経費にはなりません。

元本返済分はP/L(損益計算書)のどこにも出て来ないことに気づいた時、思わず「あっ」と声を上げそうになりました。

減価償却費」と「税引後純利益」を足した分から元本返済を行わなければならず(しかもキャッシュで)、この2つを足したものが返済額よりも小さいと一気に資金繰りが苦しくなります。

そうすると減価償却のできない「土地」を借入れで購入するなんていうのは、資金繰り的(もしくは経営的)には狂気の沙汰と言わざるを得ません。

土地から購入してコインパーキングを開設し、運営していくのが当社のビジネスモデルですが、それは資金繰り的にはかなりハードなやり方とも言えます。

だからこそ競合がほとんどないというメリットもあり、低い固定費と無借金がそれを支えているわけです。

 

伊勢志摩方面小旅行

毎月伊勢神宮を訪問しているのですが、参拝に忙しく、伊勢神宮ミュージアムに足を運ぶ余裕がほとんどありませんでした。

そこで参拝とは別にミュージアム巡りをすることにしました。

伊勢神宮外宮(げくう)にある「せんぐう館」は式年遷宮をテーマにした、なかなか見どころのあるミュージアムで、私は今まで5回ほど行きました。

ところが2年ほど前の台風の被害で1年間ほど休館、そして今回のコロナでまたもや休館となっていました。

先日、やっと再開したので、ここぞとばかりに行ってきたという次第です。

私のような「神道オタク」にとっては、毎回発見があり、興味が尽きず、今後もチョクチョク行ってみたいと思っています。

外宮と内宮の間に「神宮徴古館」、「神宮農業館」、そして「神宮美術館」があり、そこにも行ってきました。

地味ですが意外に面白く、神道オタクにはお薦めです。

ミュージアムには人が少なかったのですが、内宮などは完全に人出が戻っており、とてもうれしかったのであります。

宿泊は伊勢神宮の近くのホテルではなく、少し足を延ばして志摩観光ホテルに泊まりました。

サミットでも使われたホテル内のレストランで食事をしたのですが、たぶん世界一のレストランではないかと思います。

有名な女性シェフとも写真を撮ることができ、これまたうれしかったのです。

ホテルの部屋からは英虞湾が見渡せるのですが、早朝テラスに出ると森から小鳥や鶯の鳴き声がして心癒されました。

次の日は松坂にある「本居宣長記念館」に立ち寄りました。

松坂は初めて訪れたのですが、平地が続き、松阪牛だけではないユニークさを感じました。

かつては蒲生氏郷(がもう・うじさと)が治め、江戸や京都に店を出す大商人の本拠地でもあったようです(こういうことも現地へ行って初めて知りました)。

本居宣長がいなければ古事記復活はあり得なかったのですが、几帳面な字でびっしり書かれた書面には驚かされました。

本居宣長(もとおり・のりなが)が師匠の賀茂真淵(かもの・まぶち)と出会って話したのはわずか一晩だけ(あとは手紙でのやり取りとなりました)。

また余談ですが平田篤胤(ひらた・あつたね)は、没後の本居宣長の夢を見て、その弟子となっています(だから1度も会っていません)。

志摩観光ホテルのテラスから、朝5時前にパチリ。

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同じく朝7時ごろの同じ風景。

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「リタイア」を経済的自立と捉える

できるだけ早いうちにリタイアし、南の島でユックリするという考え方があります。

アメリカ人などはどうもその考え方が強いようで、猛烈に働いてお金を貯めたあと、ぷっつりと現役を引退するのが一種の理想のようです。

そういう考え方はエリートだけかと思っていたら、かつては工場労働者でも高校を卒業し、地元の工場で30年ほど働いたあと、50歳前にリタイアした(できた)人が多かったことを本で読んで知りました。

アダムとイブは禁断の木の実を食べたために「罰として」働かなくてはならないようになったのですが、わが国では天照大神(アマテラスおおみかみ)ご自身が機(はた)を織って働いておられるのです。

「労働は罰」だというのと「労働は尊い」というのとでは、仕事への価値観が180度違ってきます。

しかしながら、いつまでも生活のために働かなければならないのは苦痛です。

「リタイア」を経済的自立と捉(とらえ)えたいと思うのです。

ならばリタイアして働かないのではなく、「リタイア」して好きな仕事を存分に楽しみたいわけです。

南の島でユックリしたり、ゴルフ三昧に耽(ふけ)ったりするのも悪くはないかもしれませんが、ある程度堪能したら“やっぱり”飽きると思うのです。

そこが天職との違い。

遊びばかりでは魂が停滞し、成長しません。

天職の境地に入ると、遊びも仕事も一緒くたになり、どこまでが遊びで、どこまでが仕事かが分からなくなってしまいます。

それでいてずっと楽しいわけです。

成功している会社やお店の経営者や店主には「仕事が趣味」という人が実に多いのですが、それがもう少し高いレベルに達すると天職になってしまうのでしょう。

いずれにせよお金のことを心配をせずに、好きなだけ働ける状態に早くしたいものです。

 

伊勢志摩観光ホテル

景色も料理も最高のご馳走で、まさに「感動するホテル」でした。

ホテルのテラスからの英虞(あご)湾。

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サミットが行われたホテルでもあるのですが、たまたまイギリスの首相と同じ部屋に宿泊しました。

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サミットでの写真。

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で、同じ場所に立ってパチリ。

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「ラ・メール」での食事。

ワタシ的には世界一のレストランだと思います。

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アワビのステーキ。

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食事の間、外の景色が刻々と変化していきます。

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伊勢エビのクリームスープ。 サミットでも大絶賛だったそうです。

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ここでワインを飲まない選択はないと思い、ワイン解禁。

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ついでに朝食の写真も。

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