『厨房の哲学者』(脇屋友詞・幻冬舎・1,650円)を読みました。
著者は中国料理のシェフですが、突き抜けた技術を得るまでの過程に感動しました。
どの道でも一流(もしくは超一流)の人たちの存在には、憧れと畏怖とを感じます。
フランス料理の三國清三さんの本『三流シェフ』(幻冬舎・1,650円)を読んだ時と同じように、胸を熱くしながら一気に読んでしまいました。
一流のシェフは、凡庸な上場企業社長や二流の大臣よりも、よっぽど格が上だという気がします。
脇屋シェフは中卒で、有名な赤坂の中華レストランに入社。
同期は15名いたのでが、ほかの人たちは料理学校を出たりしていて、同期の中では最年少だったそうです。
ところが15名いたのが1年経ったら2人になっていたとのこと。
やっている仕事は朝から晩まで鍋洗い。
「こんなことをしていて料理の勉強になるのか?」という疑問は湧いてきて当然で、この理不尽さに耐えられるか否かが、将来の超一流シェフになれるかどうかの岐路なのでしょう。
三國清三さんの本でも、中国料理かフレンチかのジャンルは違ってはいても、やっぱり鍋ばかり洗っていたと書いてありました。
東京にある脇屋シェフのお店に、一度行ってこようと思います。
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脇屋友詞さんの本
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こちらは三國清三さんの本