コペンハーゲンへの旅 その8

北欧の人たちは皆そうだと思うのですが、デンマーク人も英語がうまいのです。
現地に住んでいる日本人に聞くと、魚屋や肉屋のオヤジでも普通に英語を話すとのこと。
デンマークで一番通じるのは勿論(もちろん)デンマーク語なのですが、次に通じるのが英語、そしてその次がドイツ語なのだそうです。
ドイツ語は年配者になるほど、よく通じると聞きました。

いつもは事前に訪問する都市のことをよく調べて旅の準備をするのですが、今回は忙しかったせいもあり、全く予習せずに向かいました。
が、現地へ行くと、デンマークのことがよく理解できたような気がします。
デンマーク人は北欧の小国だという共通の認識があり、王家を中心に、一つの家族のような感覚があるのかもしれません。
ちょっと昔の日本に似たところがあるかもしれません。

高い税金の代わりに、教育や老後や病気の時は国が面倒を見てくれるというわけです。
従って人々は入ってきただけお金を使い、預金はほとんどないとのこと。
また物価が高いので、生活は厳しく、夫婦共稼ぎは当たり前のようです。
たぶん政治経済などにおける女性進出度は世界のトップクラスではないかと思います。

高い累進課税なので、貧富の差が少なく、逆に言えば働いても働かなくても、そんなに差がないということで、例えば残業などは一切しないという労働風土のようです。
一方、性格はおっとりしていて、確かにデンマーク社会にドップリと浸かっているのは心地いいかもしれません。
が、経営する人たちは、なかなか大変じゃないかと推測されます。

医療費は無料なのですが、やはりその歪みが出ているようで、病院の予約がなかなかと取れなかったりするそうです。
また歯の治療は国の補助以外の分野なので、ちょっと歯科医に見てもらうだけで3万円ぐらいかかるとのこと。
私はデンマークという国自体には好感を持ちましたが「厳しい気候」と「まずい食事」と「物価の高さ」から、晩年の住まいの拠点候補からは外すことにしました。

今回の旅行では、本を33冊持っていきました。
結局、帰りの飛行機の到着前どんぴしゃりのタイミングで33冊目の本を読み終えました。
今後も3泊5日の海外旅行だと、35冊ぐらいの本を持っていけばいいことが分かったのも収穫の一つです。