コストダウン

商売のコツは「累積経営」であり「リピーターへの奉仕」に尽きると悟りました。
私の場合、これに加えて「インカムゲイン」が入ります。
キャピタルゲイン狙いではなく、コツコツと稼いでいくインカムゲインなのです。

世の中には商売の天才のような人がいて(我が不動産業界にもたくさんいます)、その手法を真似しようとしても上手くいかないのです。
よく高い受講料を取る経営者セミナーがありますが、受講者同士の交流が図れるというプラスはあるものの、講師(成功した経営者)の話を聞いても、実際はあまり役立たないことが多いのです。

昔、本田宗一郎セミナーがあり、それを受講した人たちに「こんなセミナーを受けている暇があったら、さっさと会社へ帰って仕事をしろ。俺なんか、セミナーなんて受けたことがない」と言ったそうです。

私なども、もともと体力がないのと、最近「ひきこもり」傾向が強くなっているのとで、ここ5年ほどはセミナーを受講した記憶がありません。
気になるセミナーがあるときは、そのセミナーに参加する代わりに、講師の著書を全部読むことにしています。

どこかの会社のコンセプトに「ムダを徹底的に省き、それを顧客に還元する」というのがありました。
経費削減というのは諸刃の剣(もろはのつるぎ)で、一見いいように見えるけれど、売上げも大幅ダウンさせてしまうというリスクがあります。
一倉定先生はコストダウンを嫌っておられました。
会社というのは5%のコストダウンをしようとしただけで、日常業務が立ち行かなくなってしまうとの説です。

私は敢(あ)えてコストダウンと節税に取り組もうと思っています。
月に50万円の売上増はなかなか大変ですが、50万円のコストダウンであれば、知恵と工夫で出来るかもしれません。
節税ならキャッシュを会社に残す効果はもっと大きく、本気で取り組む値打ちがあるかもしれません。

時間を節約できれば、それがそのままコストダウンに反映されることが少なくありません。
今まで3人でやっていたことを2人で出来るようにすると、約3割のコストダウンということになります。

仕事の動線を短くするだけで、随分と時間が短縮されるようになります。
当社は6年ほど前に、床面積が4分の1になるオフィスへと引越ししたのですが、狭くなった分、動線がスゴク良くなり、時間も手間も随分助かった経験があります。