語学は語彙力

今まで私が使った英単語を、ネイティブが知らないことが2度ありました。
Suzerain(スーゼレイン・宗主国)とbibliophile(ビブリオファイル・愛読家)です。
本をよく読んでいるネイティブなら当然どちらも知っているはずですが、たまたま相手のレベルが低かったのかもしれず「初めて聞く言葉だ」と言われました。

宗主国(そうしゅこく)」という言葉は、日本人でも知らない人がいるに違いありません。
私が生活を共にしているパートナーに聞いても、きっと知らないと思います。
ビブリオファイルというのは、とにかく「本の虫」で、個人図書館の所有者などは完全にこの概念に入ると思います。

自分が知っている単語をネイティブが知らないというのは、ちょっとした快感でもあります。
英語が理解できないのは、結局単語を知らないからです。
単語さえ知っていれば、何となく意味は分かってきます。

日本の大学受験レベルは、多分6,000語ぐらいではないかと思うのですが、6,000語だと英字新聞も読めません。
1万語でも苦しく、英字新聞をスラスラ読めるレベルは、3万〜5万語ぐらいのボキャブラリーではないかと思われます。

語学に「カネ」と「時間」を湯水のごとく使ってきた私の体験から言わしていただければ、「語学は語彙力」と言い切って間違いがありません。
とにかく単語を知らな過ぎるのです。
逆に言えば、単語さえ存分に暗記すれば語学なんて取るに足らないものなのです。

今年からフランス語を始めたのですが、全く初めての単語と出会っても、その意味がわかることがあります(それだけ英語との共通の言葉が多いわけです)。
ただ、フランス語の場合、独自の読み方が相当変わっていて、英語とは似ても似つかない読み方になるのです。

英語にせよ、ドイツ語にせよ、フランス語にせよ、この先いくら勉強しても会話ではネイティブに勝ちようがありません。
が、ボキャブラリーなどの知的な分野では、案外ネイティブをあっさり凌駕(りょうが)できるのではないかと感じるのです。

そのためには原書の本を読むことです。
アメリカが短期間で世界一の国になった背景には、自己啓発の考え方が普及したからだと思うのです。
アメリカの大型書店には必ず「セルフヘルプ(自己啓発)」のコーナーがあります。
こういった自己啓発の本を英語で読んでみたいというのが、今の私の野望でもあるのです。