成功の秘訣

自己啓発書を読むと本当にベンツが買えるのだろうか?」と次々と自己啓発書を読んで、実際に夢を実現させてしまった人がいます。
そしてその経験を本に書きました。
自己啓発書を読んでベンツを買った話』というそのままの題名です。

著者は40代ぐらいの韓国の大学教授で、年収は400万円ぐらいなので普通ならベンツは買えません。
しかし専門書の合間に息抜きとして自己啓発書を読んでいき、読み始めて2年ぐらいしてから「ちょっと本に書いてあることを実行してみようか」となったのだそうです。

本を読み始めてすぐに実行したわけでもなく、また1冊やそこらを読んで夢が実現したわけでもないことに、私は非常に興味を持ちました。
ここに極めて重要な「真理」が隠されているように感ずるのです。

良いことを教えてもらったり、すごい人から刺激を受けたりしても、なかなか実行にまで至らないのが普通だと思うのです。
それが普通であって「だから自分はダメなのだ」と思う必要は更更(さらさら)ないのです。
良い話を聞いて、逆に自己否定の気持ちを強めてしまっては本末転倒なのです。

要は繰り返し繰り返し続けていくこと。
繰り返していくうちに、段々と自分も周辺も運命も変わっていくということなのでしょう。
成功の秘訣は「運・鈍・根」だと昔から言われています。
「運・鈍・根」の中には「才能」や「努力」といった要因が全然入っていないことを、かつてから不思議に思っていました。

また「鈍」などという、一見ネガティブな言葉が入っていることも意味不明でした。
が、今は「運・鈍・根」の意味が完全に分かります。
「運」は神さまに好かれることだし、「鈍」は(打たれ強く)愚直に続けていくことだし、「根」は根性ではなく根気なのです。
そうなると何となく「成功への姿」が見えてきませんか。

成功することもうれしいことですが、その過程も大いに楽しめばいいのです。
結果ばかりを気にしていると(特に最初の頃は実力がないので)すぐにメゲてしまいます。
例えば語学を例にとっても、勉強し始めの頃は自分の頭の悪さに愛想が尽きます。
でも結果を気にせず、勉強できる喜びを楽しんでいけばいいのです。

倦まず弛まず(うまずたゆまず)同じ方向に力を集中していくと、やがて大きな流れとなるはずです。
そこまで我慢が出来るか否か。
でも本当は我慢だっていらないわけです。
なぜなら過程を十分に楽しめばいいだけなのですから。