キリスト教はイエス自身が刑死したように、その出発点において悲劇的な色彩が強くあります。
仏教も「諸行無常」の言葉が示すように、やや悲観的な考え方が根底にあります。
ただしブッダ自身は天寿を全うしました。
日本神道は創始者が誰だか分からず、また経典と言えるものもありません。
しかし神道は、キリスト教や仏教とは違い、基本的には楽観的なものの見方が支配しているように思えるのです。
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ハンチントンは世界の文明を8つに分けました。
中華文明、ヒンドゥー文明、イスラム文明、東方正教会文明、西洋文明、ラテンアメリカ文明、アフリカ文明、そして日本文明。
日本一国だけが個別の文明と見なされているのです。
日本を日本たらしめているのは「日本語」と「神道」であることは間違いがありません。
神道の中には連綿と続く天皇システムも含まれます。
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日本神道の経典をあえて挙げるとするなら古事記かもしれません。
古事記によると、天照大神(あまてらすおおみかみ)の6代下った子孫が初代天皇の神武天皇。
今の平成天皇は125代目の天皇になります。
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宮崎県の高千穂にも行ってきましたが、神武天皇はここの出身で、ここから畿内へと向かわれたわけです。
高千穂神社には神武天皇のお兄さんが祭られており「あっ、お兄さんがおられたのか。神武天皇はここの一族出身だったのだ」と腑に落ちた感じがしたことを覚えています。
日本では神話が現在まで続いているのです。
それと比べると、例えばギリシャ神話は現在まで連綿と続いているとは言い難いものがあります。
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神道にあるのは「礼」であり、「凛」とした雰囲気。
これがずっと引き継がれているのです。
神道は「森」の宗教でもあります。
かつては鎮守の森を中心に日本のコミュニティが成り立っていました。
森には八百万(やおろず)の神々が鎮座しています。
日本から森がなくなれば、やはり日本が日本でなくなるように思うのです。
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豊かな森があると、そこから養分が川によって海に流れ、美味しい魚介類が取れるとのこと。
森が荒れると、海の幸まで影響するのです。
皇居の中には原生林のような場所もあるとか。
大都市の中心に原生林があるというところは、世界広しといえども東京ぐらいではないでしょうか。